働かないと価値がないと思っていた1年前。休職を経て得たこと(vol.28)

カウンセリング

つい先日、体を壊してまで働く必要はないよ〜、働かなきゃという使命感は幻想だよ〜という話をしました。

この記事を公開すると、過労で低体重になり、休職して1年半、カウンセリングを受けて1年がたつアイさんから連絡が来ました。アイさんは1年前までは拒食、過食嘔吐を繰り返していましたが、食事をしっかり食べ始め、体重増加を少しずつ許すこともできるようになり、生理が来るまでに。つい先日、医師からも復職OKの診断書をもらえるまで回復しました。

※アイさんの今までの歩み

1年半前まで、仕事が生きがいだった彼女から届いたメッセージ。今、仕事が生きがいになり、体を壊してまで働いている方に読んで欲しいです。

茜さま、こんにちは。
こちらに返信させて頂く事は滅多に無い事ですが、今回の記事についてわたし自身が大いに共感した事もあった為、感想を送りたいと思いました。

わたしも、休職への不安、休めない、休んではいけない等と休職する事に抵抗していました。
現在は復職の話が挙がった手前で休職前とはまた違った不安が大きいのは確かですが、休職する際には
・自分が担当している仕事への責任感
・休職する事で周りの負担を増やしてしまう罪悪感
・「ここは自分の席なのだ」という、仕事が生きがいになってしまっていたが為の、まさしく幻想

そういった思い違いから休職への抵抗感が強く有りました。
しかし、いざ休む事になっても、それによって会社が左右される事は全く有りませんでした。
暫く経てば、いつの間にか自分が居た場所へは新しい社員が入っていました。
本当に、自分の代えはいくらでも居て、何の支障も無かったのです。
その事実には、最初は悲観的になってしまいました。
「なんだ、そんなに簡単に代わりが出来る程度の存在だったんだ」と、悔しさや虚しさを感じました。
でもそれは当然の事で、むしろ一人社員が抜けた程度で右往左往する会社の方が問題なのですよね。

質問者様のように仕事をひた向きに頑張ってらっしゃる方は、その努力こそ素晴らしいとは思いますが、きっと視野が狭くなってしまっていると思います。
わたしがそうだった様に、仕事一直線になってしまい、その外側に有る大切な事に気付けません。
休んでみて、最初は「ああ何も無くなった、どう過ごせば良いのか」と、仕事以外の日常が分からず、また「普通の食事と体重増加」という大きな課題が有り、一日中それに頭を悩ませていました。
そしてチューイングや過食嘔吐…長きにわたってカウンセリングをして下さった茜さまが知っておられる通りです。

わたしが質問者様に伝えたいのは
・休職する事で一時は周囲の負担を増やすかもしれないけれど、その体で働く事によって会社へ及ぼす影響、そちらの方が大いに危険である
・休職して失うものも確かに有りますが、休職したからこそ得られるものが有った
・療養して体が健康になったその先には、沢山の可能性が有る

という事です。
確かに休職する事はとても勇気が要る事で、容易い事ではないでしょう。
しかし質問者様が仕事中に倒れたら、何か事故が起きたら、本当にもしもの事が起きたら、責任は会社に問われ、会社が背負う問題は計り知れず、質問者様と会社側との信頼関係も崩れるでしょう。
休職して何も無くなった日常から、思い出した趣味の再開、ずっと心配してくれていた家族や友人の声、今までの自分を省みて大きく変わった価値観、心地良く感じられる時間や物事の発見、以前より生きやすい日常になりました。

体が健康になれば、自然と心も健康になります。
・今よりももっと良い働き方が出来るかもしれない
・衝突ばかりだった職場での人間関係も、良いものに変えられるかもしれない
・疲れ切って寝たきりばかりだった休日が、趣味に費やしたりどこか外出したり、今まで出来なかった事を楽しめる様になるかもしれない
・まだ知らない素敵な事との出会いが待っているかもしれない

そんな沢山の可能性が見えてきます。
「仕事を休めない」という一つの執着を手放すだけで、その手の内に得られるものは沢山あります。
そして仕事を休んで心身を整えたその先で、また新しいものを沢山得られる事でしょう。

仕事の為に質問者様の身体が在るのではありません。
社員の代わりはいくらでも居ますが、質問者様の命に代わる者は絶対に存在しません。
休んで療養する事で、仕事を休んだ期間の何十倍もの長い期間をより充実させて目一杯楽しく生きる事が出来るんです。
たった一つを手放すだけで、十も百も、その両手にはおさまり切らないくらいの素敵な事との出会いや気付き、得られる物があります。

質問者様がわたしの同じ様な悩みを抱えて今も苦しんでいらっしゃるなら、どうかわたしの気持ちが届きますように。
どうか休職を決断して、質問者様の仕事に追われて体がつらい日常が、療養して今よりもずっと幸せで、生きやすい日常へと変わりますように。
心から応援しています。

これを読んで、私は愛を感じました。アイさんは誰かの幸せを思えるくらい、彼女自身が本当に前進しました。気持ちの余裕を持つことができ、自分のことを客観的に見られるようになりました。そして、彼女のメッセージは私からもみなさんに伝えたいことばかり。

どうか、自分の幸せを犠牲にしてまで、会社のために働く方が一人でも減りますように。

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