vol.7:凸凹を繰り返して克服へ向かう

f.カウンセリング

カウンセリングを受けている一人、アイさんのケースを今まで6回に渡って内容を公開してきましたが、少しずつ前進されている様子が伺えます。(アイさんには了承を得ています)

今回はアイさんの7回目の面談。現在、低体重でドクターストップにより休職中。拒食、過食嘔吐を乗り越え、体重増加を少しずつ許せてきている最中。

現在、復職を早めたい自分と、認めない主治医の間で、悶々とする日々を送っていらっしゃいます

今までの歩み

今週の様子

実は、カウンセリングの前日にアイさんから連絡があり、自死を意味するような、非常に不安定なご様子でした。その日はメッセージを送ってもかえってこなかったのですが、翌日は予定通りにお話しすることができました。

治る過程で、必ず気持ちの凸凹があります。それに飲み込まれず、その不安定な波が来ても時間の経過とともに、冷静になって気持ちを持ち直したり、「あ、低空飛行の波が来たな」「ネガティブ思考が来たな来たな」なんていう風に、客観的にその波を捉えて、なんとかやり過ごすことが大切だと思っています。

アイさんはご自身でなんども自問自答して気持ちを取り戻していました。カウンセリングの前半はその波についてお話をし、その後いつも通りのカウンセリングを行いました。

前回たてた目標について

約束1:「自分にとってマイナスになる人とは会わない」

今後会う機会があっても「自分自身も含め誰もがプラスとマイナスどちらも持っている、人をゼロか百かで捉えず、自分にとって何がどれだけプラスでマイナスか、部分的に切り取り吸収または排除しながら付き合っていけば良いのかな」と考えるようになったそうです。私が極端に「会わないように」といったことに対して、グレーの領域で捉えていこうと、自主的に考えられているのはいいと思いました。

約束2:「昼食を増やす」

⇒グラノーラの量を増やした。
前回のカウンセリングの翌日からは炭水化物をちゃんと摂ろうと、バナナを1本プラスして食べている。(えらいぞ!)お米が好きではないので食べようとは思えないが芋類は好きなので、夕食には芋や南瓜等の炭水化物を多く含む根菜類を積極的に取り入れる様にしたそうです。

約束3「趣味の為に投資する」

今の状況に決心が付かず、欲しい機材は購入出来ていない。決心が付かない事に背中を押してもらいたい、応援してくれると思い親に相談してみたがあまりよく思っていないように思えたそう。

機材購入を相談してから、親との仲が少しぎこちなくなってしまった様に思割れているそうですが、親の機嫌を伺って、自分の行動を制限するのは、もう卒業しましょうと伝えました。自分の人生の舵は、自分でとらない限り、相手の人生を生きることになります。親は子供のことを何歳になっても心配するもの。それを理解した上で、最終的な判断は自分で決めるようにと伝えました。

今回の相談

・過食気味なのが気になる

・体重は今朝の時点で29.7kg(カウンセリング開始時よりプラス2kg。)

「わたしは毎日病気や食事のことばかり考えて、食べる事を頑張るしか出来ない、しんどい」と食事から逃げたくなる事もあるが「無理や焦りは良くないけど、出来る事を疎かにしてはもっと良くない」と食事を適当にはしていない。
逆に、悩みによるストレスからか、食べる事を頑張るしか出来ないとヤケになっているのか、夕飯が過食気味になっている様に思う。以前はキムチ、納豆、少量の副菜1品、主にお魚のメイン1品、デザートにスイーツを1個かチョコを数粒程。
現在は更に副菜の量や品数がもう1品増えたり、そこへ更にアイス等のスイーツを2個食べてしまい、その後も飴やチョコをつまむ時も。

体重が増えて早く復職するに越した事は無いが、今の食事内容や急な体重増加は身体に悪いのではないか、食事内容を見直したり、量を抑えた方が良いのか悩まれていましたが、体重が早く増えれば増えるだけ復職も早まるので、お医者様にOKもらえるまでは、体重増加を気にせずに食べてもいいのでは?と伝えました。

・体型が気になり始めた

・不安から逃げ酒や嘔吐はせず、体重は増えているが、以前より早い体重増加が偏った食事による悪い太り方になっている様に思い心配。
その心境からか「体重計に乗るのは一日一回」を守ってきたのに、また乗る回数が増えてきた。
体型が気になりウエスト周りを測ったり、肥満体型にならない様に腹筋やフラフープ等の運動をしようかと考えたり、ダイエット関係の情報を検索したりしてしまう。
以前は平らだった下腹部がぽっこりしている。昼食や夕食の量が増えて腸が膨らんでいるだけか、それともやはり悪い太り方になっているのではと、どうしても気になる。

→そりゃ、ご飯を食べて体重が増えれば体に脂肪や筋肉は多少なりともつきます。これが健康になるということです。肉がついたことが気になるのは、摂食障害ではない人でも同じこと。ただ、それによって生活が左右されないようになることが、克服なのだと思います。

気落ちすることが増えた

・自分では、痩せ願望を手放し体重増加を受け入れられる様になった、前進していると思っていたが、現状経過の内容や心境から、また肥満恐怖や痩せ願望が前へ出てきているのか、鬱状態による一時的な物なのか。もしかして病気が後退に向かっているのでは、と不安で仕方が無い。

・体重増加自体は良く捉える様に努めているが、気落ちして趣味の再開や病気に対し後ろ向き、やる気が損失しつつ有る。
体重増加を受け入れる事をいつまで保てるか、また逃げ酒や過食嘔吐に走ったり、拒食にならないか不安に感じ出した。
「不安の先取りはしない」「フラットになろう、良い方向へ頭を切り換えよう、心に栄養を与えよう」と自分に言い聞かせてはいるが、葛藤や不安のストレス、約束が守れなかった事や継続出来なかった事が情けなく、努力が足りていない事が周りの人達にも申し訳なく思い、気が沈むばかり。

→摂食障害を克服するには、その過程に波があります。一つ一つの太る恐怖の気持ちをなんとか乗り越えて、徐々によくなっていくもの。だから、ちょっと立ち止まることがあったり、恐怖の波に飲み込まれても、そこで克服を諦めて欲しくありません。今が粘りどきだと思いますが、治った先のいいイメージをして克服に向かっていって欲しいと思います。

次回の約束は特にしませんでした。ちょっと食事も趣味も頑張りすぎてしまったようにも思えたので、自分の気の向くままに1週間過ごしていただくことにしました。(この中で、自分で克服のために何かしら勇気を出して取り組めたのであれば、本当に治ってきた証拠でもあるし、特に大きな挑戦をしないのであれば、今は疲れ気味だから休み期間と捉えてもらおうと思っています。)

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