カウンセリングを受けている一人、アイさんのケースを今まで18回に渡って内容を公開してきましたが、少しずつ前進されている様子が伺えます。(アイさんには了承を得ています)
今回はアイさんの19回目の面談。現在、低体重でドクターストップにより休職中。拒食、過食嘔吐を乗り越え、体重増加を少しずつ許しながら、なんと自力では生理が来ました。
現在、復職を早めたい自分と、認めない主治医の間で、悶々とする日々を送っていらっしゃいます
今までの歩み
今週のアイさんの様子
【前回立てた目標について】
・「趣味に励む」
⇒最近は本を読む事が多く、あまりイラストの方は進んでいない。
短時間でも取り組むようにして、少しずつだが未完成のイラスト進めたりはしている。
気の向くままに、集中できるものを選んで過ごすことはいいと思います。
・「解決したい事、取り組みたい事を考える」
⇒解決したい事は、もちろん自分の病状の改善。
何も気にしない自然な食事を、意識しなくても普通に出来るようになりたい。
その為に、食べたい気持ちで選ぶ自然な食事の継続に取り組んでいきたい。
自然な食事、プラス、ドクターからOKをもらえる体重まで増やすことも大切。
・「心身共にどういう状態で復職したいか考える」
⇒元気に普通に働ける体と、仕事でも対人関係でも組織の和を乱さない、柔軟な精神を身につけたい。
体の回復だけでなく、休職する前より自分への自信と心に余裕を持ち、自分自身が「人として成長した」と言える状態で復職したい。
成長、というより、前より生きやすくなった、と感じられるといいなと思います。
【現状経過について】
・まだ食事の買い物の際に、内容に悩みながら店内をうろつく事が多い。
食事がしっかりした物だと感じればデザートは果物にしようと考えたり、スイーツが食べたいと思えば食事は軽めにしようと考えたり、食事~デザート迄で食事量が毎日なるべく均一になるように考え、食事で食べたい物とデザートで食べたい物、どちらを優先するかで悩む。
一旦は買い物カゴに入れても、レジへ行く前に必ずカゴの中をじっくり眺めて、食べる量が過ぎないか確認する事が多い。
「食べたい物を食べればいい」と勢いでレジに進む事もあるが、「やっぱりこれは食べすぎだ」と返しに戻ったりする事もある。
食べ過ぎるとその勢いで過食になる、また過食嘔吐をぶり返す様な不安と恐怖が有り、今の量を保ちたいと思っているが、その為に悩みながら買い物をするのも疲れる。
「苦しくなったり、怖くなったら、過食嘔吐をすればいいや」と思っている限り、なかなかこの恐怖はぬぐえません。「どんなに食べてしまっても、過食嘔吐はしない」と覚悟を決める。それだけで、この恐怖は和らぎます。
「過食嘔吐はできない、だから、ほどほどにしておこう」と思えるようになるといいです。
・毎日ではなくても、自分でちゃんと炭水化物を食べる様にしようと思う様になった。
主治医から「炭水化物は必要」といつも言われているが「分かってるけど苦手な物は苦手」と避けていて、今までは「炭水化物を摂れと言うなら自分が好きなスイーツやどんな食べ物にだって含まれているし、主食としてだったら芋とかで良いだろう」を食事での炭水化物といえば、気が向いた時に根菜類を食べていた。
ご飯やパン等は母と食事をする時、母が自分の為に作ってくれた物(いなり寿司やサンドイッチ等)を一緒に食べる時程度。
その時は抵抗感もあまり無く、おいしいと思って食べる事が出来るので「こういう時だけで良い、普段の食事にわざわざ苦手な物を食べなくて良い」と思ってきたが、最近は「母と食べた時はおいしかった、食べられない事はない、たまには自分から選んで食べてみようかな」と考える様になり、お寿司や味飯系のご飯に少しずつ挑戦していこうと思っている。(普通の白米、おにぎり等はどうしても食べたいと思えない)
・ちゃんとした炭水化物と言える物で、自分が進んで食べられる物は少しずつ増えてきた様に思うが、和菓子を食べる様になったというだけで、食事でのご飯はまだ気が進まず挑戦できていない。
私:もう、白いご飯にわざわざ挑戦しなくてもいいと伝えました。白いご飯を食べることがストレスになり、全体的に食事量が減ってしまったり、それが引き金になって嘔吐してしまうかもしれないので、今食べられるもので、糖質を取っていけばいいと思います。
「主治医の方からは、毎度白いご飯を食べなさいと言われることが嫌」と話されていたので、それは主治医に自分の気持ちを再度伝え、それでもわかってもらえないようであれば、そこでいちいちイライラせず、受け流すスキルを身につけてもいいのかもしれません。
ただ、ご飯や麺など炭水化物を食べたくない理由が「世間一般的に、太ると言われているもの」であるのであれば、これは歪んだ考えなので、克服する必要はあると思います。