そして、痩せるために嘔吐や運動をしているのに、過食欲求が出たり、意に反してじわじわと体重が増えてしまいました。
過食の原因
今回は過食の原因となる7つのことを紹介します。その前に、まず私の体重変遷をまとめみました。
- 拒食で27kg
- 入院中にやや過食気味で38kg
- 非嘔吐過食で45kg
- 過食嘔吐に移行し7kg増の52kg
- 過食嘔吐の頻度が減り5kg減量の48kg
- 基本拒食+計画的過食嘔吐で10kg減少の38kg
- ゆるい過食嘔吐期はじわじわと増量し45kg
- お菓子を主食にし43kgから9kg増量の52kg
- 過食嘔吐が完治した今は45~49kg
ご覧の通り、嘔吐をしているはずなのに、体重が増えたり。過食嘔吐が減ると体重が減ったり。自分の予想に反して体重の増減がありました。そこでステップあやさんのブログや本を読んで勉強し克服。
ではなぜ、ダイエット・拒食・過食・過活動が過食衝動を生んだり、体重増加を招くのでしょうか。
摂食障害の根っこは心の問題です。しかし、心の問題をケアするだけではなく、ダイエットなどの極端な食行動を同時に見直すことによっても過食を手放せるようになります。
過食が起きるパターンを7つに分け、それぞれ解説します。
原因1:低体重からの回復期
- 原因:飢餓状態から生理的な現象で、標準体重に戻ろうとする体の欲求
- 対処法:食べることが治療の一つ。食事を好きになる。バランスの良い食事を心がける。
拒食回復期の過食と、過食症の違い
諸説あるかと思いますが、私の考え方でいうと、回復期過食は飢餓状態からの防衛反応として当然の反応。体の生理現象なので、排出行動をせず健康とされる体重まで回復すれば過食は自然とおさまります。この間に心の問題にも向き合い痩せ願望も緩和すれば過食症にはならないことが多いと思います。
過食症は健康体重であり、強いストレスがあると食欲をコントロールできずにむちゃ食いしてしまう症状だと。さらにここに罪悪感が加わり、食後に憂鬱になるものだと思います。
原因2:ダイエット・栄養不足の反動
- 原因:栄養不足・エネルギー不足からの生理的な欲求
例えば、お菓子を食事がわりにしている方にもこれが当てはまります。 - 対処法:3食、栄養のある食事を摂取する
ダイエットで逆に太りだす理由
「ダイエットをしているのに、逆に太り始めた」という方にその理由を説明します。
必要なエネルギーや栄養が入ってこない
↓
少ない栄養だけでエネルギーを確保しようとする
↓
体は代謝機能を低下させ、低エネルギーで生きようとする
↓
過食欲求が出たり、体重が増える
原因3:嘔吐の反動
- 原因:栄養不足・エネルギー不足からの生理的な欲求
- 対処法:過食より嘔吐を我慢する、3食、栄養のある食事を摂取する
嘔吐をしつづけることで太る理由
本来入ってくるはずの栄養を吸収できず体が混乱
↓
少ない栄養だけでエネルギーを確保しようとする
↓
体は代謝機能を低下させ、低エネルギーで生きようとする
↓
過食嘔吐欲求が出たり、体重が増える
もし、過食嘔吐を治したい人は、まずはダイエットをやめること。その次に、嘔吐をやめること。過食を我慢するのではなく、まずは嘔吐を辞めれるようにならないと、いつまでたっても過食衝動はなくなりません。そして、定期的に栄養を摂ることが大切です。
原因4:過活動の反動
原因:過活動 ⇨ 脳が体に省エネモード発令 ⇨ 過食
対処法:適度な運動量を保つ、運動に見合った食事をとる
運動を強迫的にやったり、痩せるためだけに運動するのは、逆にストレスになってしまいます。
原因5:マイルールの反動
「パスタは食べちゃダメ」「夜20時以降は食べちゃダメ」「1日2000kcalは越しちゃダメ」など、マイルールをつくり、頭の中に禁止事項を置いてませんか?
また、摂食障害の多くの方が、マイルールの中で許可食を設定し、食べられるものを決めていますよね。でもそれって、本当に食べたいものではなく、食べ物を「太るか太らないか」という基準で選んでいます。それでは、本来体が欲している栄養を取り込むことができません。
カロリーを取っていても、許可食だけに偏っていたり、内容が栄養のないジャンクフードばかりでは、体は飢餓状態になってしまい、過食欲求が出てきてしまいます。
つまり、マイルールのせいで体の本当の食欲を禁じてしまっていたり、本来必要な栄養が入ってこないから、体は欲求が満たされず、もっと声を張り上げて「食べたい」という指令を出す。
これを繰り返しているうちに、気づいたら正常な食欲がわからなくなっています。
マイルールの対処法
- 3食栄養補給をする
- 許可食の幅を広げる
- 正常な食欲を取り戻すために、体の声を聞いて食べる練習をする(記事の一番下を参考に)
原因6:疲労・睡眠不足
原因:ホルモンの影響
対処法:過食をしないために、「食事を制限する」のではなく「睡眠を多く取る」という意識の切り替え
原因7:心の問題(精神的ストレスが過食のエネルギー源)
摂食障害の根っこのそもそもは、精神的ストレスが過食のエネルギー源になる心の問題です。心をケアすることは時間がかかりますが、結果的に根本的に過食を克服するにはここは避けて通れません。
心の栄養不足
原因:手っ取り早く脳が満足感を得られる「過食」をすることで、心の栄養不足をうやむやにしている
対処法:心と向き合う・心に栄養を与える3つの方法(記事参照)
自傷行為としての過食
準備中
現実逃避としての過食
準備中
過食を減らすために有効な10の方法
上記の7つのように、嘔吐や過剰な運動が飢餓状態をつくり、過食につながってしまう理由を書きました。
それぞれに共通して言えるのは、過食の原因は「飢餓状態からの生理的な欲求」であり、対処法としては、「3食バランスの良い食事を摂取する」ことです。
そのメカニズムとしては、
定期的に体に常に栄養が入ってくることを実感させる
↓
飢餓状態がとけ代謝機能が回復する
↓
飢餓からの過食欲求がへる
以上のことから、過食を減らすには、以下の10この方法を取り入れることが有効です。
- 体に定期的に栄養を入れることで過食は減る
- 普通体重になるにつれて過食は減る
- 嘔吐をやめることで過食は減る
- マイルールを緩め、許可食を増やすことで過食は減る
- 必要以上の運動をやめことで過食は減る
- 痩せることよりも大切なことが見つかれば、過食は減る
- 過食をしても、絶食をしない(飢餓状態を作ると再び過食を招く)
- 睡眠不足を解消することで過食は減る
- 隠れ食べをやめる工夫で過食は減る
- 本当に食べたいものを紙に書き出して、味わって食べつくす
摂食障害のゴールの一つに、「頭ではなく、体の声を聞いて食べる」ということ。
それができるまでは3食定期的に栄養を摂るトレーニングをし、次第に体の声の感覚がわかるようになると、食べたい時に食べたいものを食べられるようになるはず。
しかし、上記の食事療法だけでなく、一番大切なのは病気の根っこである自分自身に向き合うこと。確かに、食事を見直すことで改善されることも多いですが、心の問題を解決せずには、完治は望めません。そのためには心療内科や精神科を受診したり、私と相性が合いそうであればオンラインにてカウンセリングを受けることをオススメします。