「仕事の帰宅後に爆食」
「眠気からのダラダラ食い」
これらに身に覚えがある方は、意外と多いのではないでしょうか?
今まで、過食の原因は下記の5つを上げてきましたが、実は「疲労」「睡眠不足」も立派な過食原因になります。
- 過食パターン1:低体重からの回復期
- 過食パターン2:ダイエット・栄養不足の反動
- 過食パターン3:嘔吐の反動
- 過食パターン4:過活動の反動
- 過食パターン5:マイルールの反動
疲労・睡眠不足が過食につながる理由
ズバリ、疲労や睡眠不足が過食につながってしまうのは、ホルモンの影響。
小腸に多く分布するPYYというホルモンは、食欲を抑制する働きが知られています。この記事によると、3.5時間睡眠でのPYY分泌量が、7時間睡眠と比べて有意に低くなっていました。つまり、3.5時間睡眠では食欲の抑制が効かない傾向になっていたのです。
さらに、もう一つシカゴ大学の研究によると、人間は眠い時の方が明らかに間食が増えるのだそうです。
2週間の睡眠時間制限の後では、通常は健康的な食事を摂っている人でも、間食で200キロカロリー以上多く摂取してしまう、という結果が出たそうです。しかも、間食の内容は炭水化物や糖分中心の食べ物で、ほとんどが夜7時〜朝7時の間という最悪の時間帯に摂取されていました。
この実験からは、不健康な食事を避けようとする判断力も、睡眠不足によってかなり落ちてしまうこともわかりました。
また、疲労や寝不足などストレスがたまっている状態では、脳の神経伝達物質のセロトニンの分泌が少なくなり、いろいろな症状が現れ、その一つに「過食」もあげられます。
[affi id=2]眠気・疲れから生まれる食欲を否定すると
「眠い」「だるい」という体の感覚を感じることは、とてもいいことだと思います。というのも、拒食や過活動で自分をコントロールしている時は、様々な欲求を我慢している状態。
つまり、「眠い、疲れた」という体の反応から生まれる「何か食べたい」という自然な欲求を、マイルールの中で否定している状態。
それは人間が感じる自然な欲求を、自分でダメと言い聞かせることでいつのまにかストレスをためている状態と言えます。
こうなると体は欲求不満になり、食べることで欲求を満たそうとしてしまいます。食べることは、一番手軽な欲求を満たす方法なので、手を伸ばしやすいですから。
そして、摂食障害の私たちは「食べることを一番ダメ」と感じているので、さらに過食した自分をせめてストレスが発散されずに溜まって行く。という悪循環の中にいるのだと思います。
疲労・睡眠不足からの過食を減らす方法
過食や眠気を感じられるようになったのは、マイルールの中で自然な体の声を無視していたものが、聞く体制に傾き始めた証拠なのでいいことです。
そこで、過食をしないために「食事を制限する」のではなく、「睡眠を多く取る」という意識に切り替えてみてください。
例えば、仕事終わりの帰宅後、夕飯を適度に食べた後に、過食欲求がきてしまうようであれば、「適度に食べたら、一度片付けて、お風呂に入って寝る体制を作る」という方法を試してみてください。
始めは過食がしたくてたまらなくなるかもしれませんが、1度これが習慣づいてしまうと、体のリズムが整うはずです。
過食をするには、必ず理由があり、その過食が単にストレスから誘発されたものでないのであれば、生活の工夫で対策をすることも可能です。
その他、過食を止める7つの方法は下記の記事を参考にしてみてください。