拒食からの回復期の方からの相談
克服するために必要なこと=自分を知ること
現状の自分を分析しよう
そらさんには、事前にヒアリングシートを記入していただき、それを元に私がカウンセリング前の診断シートを作成しました。
※上記の診断シート作成については、また後日おしらせします
事前にいただいたヒアリングシートには、マイルールの中で特に、糖質にこだわっている様子がうかがえました。このようなマイルールが過食の引き金になっていると思いました。
米やパンからの糖質摂取は数日に一回。お弁当には、かぼちゃやジャガイモ等を入れている。1日の推定糖質摂取は60程度。低糖質のレトルト食品を活用。主食はこんにゃくか豆腐か糖質ゼロ麺(紀文)、フルーツは食べない、食べる順番は野菜→蛋白質→炭水化物。
食生活以外にもマイルールはきっとあるはずです。そらさんは連絡などのやりとりも真面目に返してくださるので、完璧主義な一面もあると感じました。摂食障害を克服するということは、こういうマイルールを克服し、生きづらさから解放されることでもあります。
食生活を見直そう
できれば過食に転じず、もちろん過食嘔吐もせず、回復していくにはどうしたら良いのか。
過食の原因は7つ考えられ、その中でそらさんは回復期の自然な食欲だと考えられます。
その中で、拒食回復期の方は、3食食べたほうがいい理由を読んでいただきたいです。
会食恐怖の乗り越え方
外食の機会があると過食してしまうのはどうしたら良いか。その後の食事はどうしたら良いのか。
外食の機会は、マイルールを破り、過食しやすいですよね。でも、それだけ普段「食べたいものを我慢している」現れでもあります。
そして、外食で過食したあとでも、できれば普通に3食食べる努力をしてください。上記の記事でも伝えましたが、絶食などで長い時間食事を取らないことが、次の過食を呼んでしまいます。
外食は過食をする場ではなく、「コミュニケーションを楽しむ場」と考えられるといいですね。
嘔吐はありませんが、下記の記事も良ければ参考に。
心の問題を解決しよう
どうしたら、今までの自分に戻って、拒食にも過食にもとらわれずに生きられるか。
まず、摂食障害の克服は、「今までの自分に戻る」のではなく「新しい自分になる」というイメージを持っていただきたいです。それについては下記の記事にまとめています。
そして拒食や過食の症状が現れなくなるようにするには、心の問題を解決する必要があります。
心の問題に向き合っていますか?
体重を増やす決意ができたのはとってもいいこと。しかし、摂食障害は「心の病気」。心の問題に向き合わず、たとえ過食がなくなったとしても、また何か壁にぶつかった時に拒食や過食などの症状として現れてしまいます。
自分のことを知るためにも、まずは「なぜ太ることが怖いのか・痩せを維持したいのか」に向き合うことが大切です。
許せる以上に体重が増えても、治したいですか?
摂食障害を治したいということは、つまり体重が増えてでも治したいということ。回復期であれば「●kgまでなら許せる」という自分の中での基準となる体重があると思いますが、摂食障害は●kgで治るとは誰にもわからないもの。なぜその許せる体重以上に増えることが怖いのか、向き合って考えてみましょう。
痩せ以外のアイデンティティを育てる
摂食障害の治療は、「体の食欲に素直に食べられるようになること+心の問題に向き合うこと」を中心に行います。その心の問題に向き合う中で大切なのが、痩せ以外のアイデンティティを育てることです。この記事を参考にしてみてください。
正直、体重の上げ止まり地点の確証はありません。人それぞれ、体重の止まる地点は違います。だからこそ、過食が怖いのだと思います。
そらさんに必要なのは「心の問題解決」と「3食食べるトレーニング」だと思います。カウンセリングではその内容を優先的に話していけたらと思います。