脱・完璧主義!克服を助ける5つの考え方

摂食障害の方は完璧主義な方が多いですよね。

だからこそ、世間からは成績が優秀、責任感が強い、仕事ができると思われている方も多いのではないでしょうか。

しかし、完璧を求めるが故に、息苦しさを感じ、バーンアウトしやすい傾向があります。

 

今回は完璧主義の緩め方について考えていきたいと思います。

完璧主義とは

完璧主義の定義はとても難しいですが、wikipediaによると

心理学においては、万全を期すために努力し、過度に高い目標基準を設定し、自分に厳しい自己評価を課し、他人からの評価を気にする性格を特徴とする人のこと

しかし、完璧主義は悪い側面ばかりではありません。その考え方のおかげで、ものすごく努力家で、社会的に賞賛されることもあり、それが本人の自信につながる場合もあります。

完璧主義と一言で言っても2タイプあり、簡単に言えば完璧主義によって困っている人と困っていない人にわけられます。

まず、困っていない完璧主義者は、自分のゴールにたどり着くことをモチベーションとしており、それ以外では適度にリラックスしながら生活してます。だから、この人たちは完璧主義とうまく付き合えているので、無理に完璧主義を直す必要はないと思います。

しかし、困っている完璧主義者は、世間の人々が達成できない理想を成し遂げることに駆り立てられ、時には周囲への迷惑を顧みない状態になります。また、目標を達成できなかった時には抑うつに陥ることが多いです。

完璧主義によるデメリット

では、困っている完璧主義者がそれを改善したいというのであれば、まず「完璧主義的な考え方で困っている点をあげてみましょう。つまり、デメリットを客観視することが克服の第一歩です。

デメリットを簡単に言えば、

  • 失敗が怖い
  • 理想が高く、妥協できない
  • 自意識過剰で、他人の評価が気になる

 

また、完璧主義的な考えから、このような負の感情に陥ることはありませんか。

・人前では「完璧な状態でいたい」と思う
⇨不完全な自分を恥ずかしいと感じたり、失敗を恐れて、完璧にできるようになるまで人前にでられないなど、はじめの一歩が重たい(色んなこととを先延ばしにしてしまう)

・理想が高く、それを目指さなければならないと思う
⇨しかし、かなりの努力が必要なのでプレッシャーに感じる

・自分は「完璧にできる」と思い込み、自分に対し過度の期待を寄せている
⇨プライドが高い故に、それを達成できない自分を恥ずかしく思う

 

さらに、完璧主義的な考えは他者にも影響を与えます。

例えば、

・完璧にできない人に圧力をかける、見下す、パワハラをする。
・柔軟な行動をとれず、仕事や人間関係がうまくいかない
・完璧にできない自分を卑下した発言をし、それを自慢と捉えられて敬遠される
(例えば、SNSでBMI17以下なのに「スタイル悪い」などと投稿する)

完璧主義になる原因

では、なぜ完璧主義に陥るのでしょうか。

完璧主義になる要因は様々ですが、1つ挙げるとすると「無条件の愛を感じられなかった養育環境」があげられます。(中には大人になってから上司のパワハラによって完璧主義が悪化する方もいます)

この人たちは、両親から条件的な愛を多くうけとってしまった場合になりやすいでしょう。

例えば、

・テストでいい点数をとらないと褒めてもらえなかった
・何かを達成しないと欲しいものを買ってもらなかった
・親の言うことを聞かないと、親が機嫌良くならなかった

だから、完璧主義を克服するためには、幼少期まで遡った心のケアを初めにすることも回復の一歩につながります。

完璧主義を手放すコツ

(1)完璧主義とゴール設定を分ける

先ほど、完璧主義でも困らない人の特徴として「ゴール設定ができている人」とお話ししましたよね。

つまり、「具体的なゴール目標」を目指して頑張ることが健康的な考え方だと思います。

完璧主義の方は「目的なき完璧」を目指す傾向があります。だから、「やればやるだけスゴイ」という考え方です。

しかし、

(2)自分でコントロールできないものは手放す

完璧主義の方は、目指すものに向かって「コントロールできないものまでコントロールしよう」とする傾向があります。

例えば、彼氏さんの行動を管理しようとしたり、自分の仕事だけではなく、隣の席の人の仕事まで手を出してコントロールしようとしてストレスを溜めてしまうなど、必要以上のことまで首を突っ込んで自分の管理下におこうとします。

 

その結果、やらなければならないことで頭がいっぱいになり、少しでも予定外のことがおこるとパニックになる傾向があります。つまり、やらなければならないことによって余裕がなくなっている状態になります。

まずは、自分の考え方や行動を見直し、その中で「自分がコントロールできるもの」「自分にはコントロールできないもの」の2つに分け、自分のコントロールができるものだけに集中しましょう。

(3)一人で完結させようとしない

(3)であげた「自分にコントロールできないこと」は、基本的に放置でいいでしょう。

しかし、「自分でコントロールできること」の中には、「周りの人にたよってもいいこと」もあるはずです。

完璧主義の方の中の多くは「人に頼ってはいけない」と思い込んでいる人もいますが、それは「自分がやった方が正確だから」「周りの人を信用できないから」などの理由を答える方が多いですが、本当は「コミュニケーションが面倒くさいから」という理由が根っこにあったりします。

つまり、「他者と協力する」という課題から逃げている状態です。

しかし、8割以上の方は頼られることが好きです。なぜなら、人は誰かに頼まれごとをすると、その人に好意を持ちやすい性質があります。

自分がやらなくても、他に「適任」な方がいないか考え、頼ってみましょう。その結果、チーム全体ではいい結果が出ることも多いです。(中にはできるだけ仕事をしたくない人もいるので、そういう人は見極めた方がいいですが)

(4)「まぁいいか」と、8割であきらめる

完璧主義の方は、理想目標に達成できないと自分を責める傾向があります。

しかし、多くの場合、周りからは完璧を求められていないことが多いものです。
例えば、仕事で何か目標を与えられたとしても、それを「完璧に」達成することをあまり上司は求めていないものです。

私が昔勤めていた会社でも、営業には毎月目標が与えられていましたが、達成率100%を超えている人は全体の3割以下だったと記憶しています。

だから、自分が目指す8割達成ができていれば、10割達成できていなくても許すくせをつけていきませんか?

その時に役立つのが「まぁいいか」という言葉です。このことばは、自分を受け入れると共に、気持ちを切り替える効果があります。よかったら使ってみてください^^

(5)永遠に完璧は訪れないと知る

まず、永遠に完璧は訪れないという事実を受け入れてください。

私の人生の指針としている言葉に、、宮沢賢治の「永久の未完成、これ完成である」という言葉があります。

つまり、完璧な状態というものは、永遠に存在しません。

未完成であるこの状態が、今のあなたのベストなんですよね。

人間は完璧には生きられません。そして、完璧に生きなくていいのです。誰かの決めたルールや指標は、相対的なものでしかありません。そして誰もあなたに完璧を求めていません。その事実を知ってください。

また、この世の中には完璧はありません。この資本主義社会で、これほど成長スピードが速い世の中なので、何事も常に最新のものがアップデートされているんですよね。その中で、あなたが完璧だと信じているものたちは、明日にもそれは時代遅れなこだわりになっていくんですよね。多様性が叫ばれている世の中で、痩せ思考は非常に時代遅れだと私は思っています。

だから、完璧な状態がないこの世の中で、完璧を目指すこと自体が無意味であることを知りましょう。

完璧ではなく、「柔軟にこの世の中を渡り歩いていく」という意識で、少しずつ完璧主義的な考えを手放していけるといいですね。

 

最後に、完璧主義のほとんどが「白黒思考」とも言えるので、この動画も参考にしてみてください。

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