「低体重ではなくなったら、
好きなものを好きなだけ食べてはダメな気がする」
とお話しされます。
その気持ちの裏では、
低体重だから、食べることを許せる
回復期だから、食べることを許せる
と、自分に言い聞かせて
なんとか食事を頑張ってきたんだよね。
でも、
標準体重になってしまったら
治ってしまったら
「食べる言い訳ができなくなる」
ということが怖いんだよね。
そう思うと、
「拒食期だから」とか
「低体重だから」とか
そういう言い訳を心の支えに
食べることはダメなこと
と思いやすいと思うけど、
私はそういう言い訳があるのは自然なことだと思う。
私も実際そうでしたし。
むしろ、そういう言い訳があるから、
やっと食事を許せるようになったんだよね。
だから、「言い訳」というより「心の支え」なんだよね。
そう考えると、言い訳を心の支えにしている段階では
まだまだ「低体重=心の支え」なんだよね。
だから、やっぱり
「痩せていることを言い訳にしないと食べられない理由」
について向き合うことが
この状況を突破する一歩につながると思います。
ということで、
「低体重ではなくなったら、
好きなものを好きなだけ食べてはダメな気がする」
という考えに陥っている人に向けて、
考え方の見直しのヒントを3つ紹介します。
1:トラウマから考え方を見直す
2:食事のイメージを見直そう
3:回復期の過食気味の人は、損失回避性を見直そう
1:トラウマから考え方を見直す
摂食障害になる方のほとんどが
「心の傷」を抱えています。
だから、過去のトラウマの影響で
「痩せ体型でいれば許される」
「痩せ体型=許される状態」でいなければ、楽しむ権利がない
などと、無意識に思っている人も多い気がします。
超低体重を抜け出して
低体重〜標準体重の間でいちばん大切なことは、
低体重を心の支えにしながら
過去に傷ついたことに向き合うことです。
標準体重になってからむきあってもいいですが、
低体重という心の支えがない分、
他の心の支えがないと向き合いづらかったりするので。
ちょっと苦しいですが、
お医者さんや家族、カウンセラーと
トラウマケアに取り組んでみることをお勧めします。
2:食事のイメージを見直そう
きっと、ダイエット的な考えで
「好きなものを食べること=ダメ」
「好きなもの=ご褒美なら食べてOK」
という考え方が根付いてしまったのだと思います。
だから、この考え方が強い人は
満腹の状態を許せなかったり、
空腹に心地よさを感じやすいタイプです。
回復のためには、「食事に対しての悪いイメージをいいイメージに変えること」が大切になります。
いいイメージというより、当たり前のイメージですね。
そもそも、食べることって生理的なもので
トイレに行くのと一緒なんだよね。
そして、「低体重なら食べてもいい」と思う気持ちの裏では、
食べることがめっちゃ好きな自分もいるはずです。
きっと、回復の段階で食事の幸福感を思い出してきたのだと思います。
いいじゃないですか!食べるのが好きで!
そんな食べることが好きな自分を許してあげましょうよ!
世の中グルメ番組とかたくさんあるってことは、
普通に多くの人は、食べることが好きなんですよね。
だから、食べることが好きっていう気持ちは恥ずかしくないよ!
私も食べることが好きで、
美味しいものを金額気にせず食べるために仕事してるし
旅行に行ったら美味しいものを食べたいし
食べるために生きてますよ!笑
3:回復期の過食気味の人は、損失回避性を見直そう
最後に、ちょっと難しい心理状態も説明させてください!
きっと、「低体重の間に、好きなものを食べておこう」と、過食気味に食べすぎてしまう人は、損失回避性の考え方が高い人のような気がします。
損失回避性とは、「得を求めるよりも、損を避ける」人間の心理傾向のことです。
簡単に言えば、「手に入れる」ことよりも「損をする」ことを避けたいんですよね。
食べ放題で「元を取ろう」という考えで、いつもより多く食べてしまう状態をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。
あなたは「損をしたくない」という気持ちが強くて
「痩せている間に、折角なら太りそうなものを食べておかないと損だ!」という気持ちがありませんか?
人間は誰でも、損をすることに対してとても敏感で、それを避けるような行動をとる傾向が強いから、この考え方はあって自然なことだと思います。
基本的には、回復期は食べられるなら食べた方がいいです。
ただ、「損しないためにたくさん食べよう」としているのであれば、
「今、食べたいものを、味わって食べる」ことを第一に考えて、
目の前の食事を味わえるようになるといいですね!
いかがだったでしょうか。
回復段階って、生理的な食欲がつよく、
かつ痩せたい気持ちも強いままなので
葛藤で苦しいこともあると思います。
ただ、食べることも治療の一環でもあるから
食べるか食べないか迷ったら、
食べることを許す練習をしてみてくださいね!