下剤では痩せない。乱用でまねく大腸の異常

下剤を常用していた過去

拒食症を発症した頃から、私は下剤なしでは排便ができなくなっていました。飲み始めた頃は規定量の2粒でよく効いたのですが、毎日のように使っていると、飲んでも効かなくなる状態に。

現在、下剤に依存している方の中には、身に覚えのある方もいるのではないでしょうか。

このような下剤が効かない状態は、大腸の神経の機能(大腸の筋層の神経細胞が減少)が悪化したことによるもの。さらに深刻化すると大腸がんのリスクが高まる可能性があるとも言われています。

「下剤を辞めたくてもやめられない」と言う方は、もういやってほど下剤乱用の危険性を知っているかもしれませんが、この記事ではあらためて下剤の怖さをお伝えします。脅すようで悪いのですが、「事実を受け止め、改善する」ことが下剤乱用克服の第一歩だと思っています。

下剤乱用はダイエット効果がない?

まず、果たして下剤にはダイエット効果、いわゆる「痩せる効果」はあるのでしょうか。

答えは「NO」です。下剤をのんでもほとんどの栄養は吸収されてますから、ダイエット効果はほとんどありません。

もし、体重が減ったのであれば、それは水分量が減っただけ。水分を失えば体重は若干減りますが、体脂肪がへるわけではありません。

さらに下剤の常用は ますます自力で排便ができなくなる体質をつくり、さらに浮腫みやすい体質に磨きをかけます。つまり痩せ体質を目指したい方にとっては逆効果です。下剤を規定値以上使い続けることで便秘はますます悪化し、便意がコントロールできなくなります。

下剤乱用が招く大腸の異常

下剤に頼るのが怖くなり、「下剤乱用 病気」で検索した時に出てきたのが、便秘薬を長期服用することで大腸が真っ黒に変色する「大腸メラノーシス」を引き起こすというもの。

大腸黒皮症(大腸メラノーシス)とは

大腸の粘膜固有層の間質に,ときに粘膜筋板や粘膜下層に,メラニン様色素が沈着して大腸粘膜の表面が黒くなります。これ自体は病気ではなく、痛み等の自覚症状はありません。しかし、腸の機能低下により、ますます便秘が重くなり、下剤を服用しないと排便できなくります。

原因は、センナ、大黄、アロエなど、「アントラキノン」という成分を含む大腸刺激性下剤を長期にわたって飲み続けると起こると言われ、市販に売っている下剤、健康食品、ダイエット食品・飲料のなかにも、含まれていることがあります。なんとアントラキノン系下剤は、日本で使用されている下剤の約70%を占めています。

特に自覚症状はなく、大腸内視鏡検査を受けないと、その存在の有無がわかりません。しかし下剤が徐々に効かなくなるということは腸管内の神経にも変化が起きていると考えられます。

治し方

大腸の色素沈着は原因となる下剤を中止して半年位で消えていきます。よって、大腸黒皮症を起こさないためはアントラキノン系の薬剤を徐々に減らして、酸化マグネシウム系の下剤に変更したり、食生活などで改善することがのぞましいです。気になる方は、ぜひ胃腸肛門を専門とする病院受診をお勧めします。

下剤によるデメリットを考える

下剤のスッキリ感にハマり、下剤依存に陥る方のほとんどが「やめたくてもやめられない」と話します。

しかし、みなさんは下剤乱用の生活を一生続ける気ですか?

下剤のメリットは、いっときのスッキリ感を得られることだけで、デメリットの方が多いはずです。

ではあなたにとってのデメリットはなんでしょうか。

例えば「経済的に負担である、下剤がないと食事が食べられない、おむつをしながら生活しなければならない」など、きっと数多くのデメリットを抱えているはずです。

私はメタバリアというサプリメントによって下剤を治しましたが、これは人によるので一概には言えないでしょう(人によっては便秘が悪化するようです)。

もしかかりつけののお医者様に相談できるのであれば、アントラキノン系以外の薬を処方してもらったり、水溶性の食物繊維を含む食生活や水分摂取で改善をはかったり、自分にあう手段を模索してみてください。

 

実際に克服した方のお話

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