回復には時間がかかる理由

摂食障害の回復には時間がかかることはみなさんもすでにご存知の通りだと思います。

私のカウンセリングを受けている方も、多くはカウンセリングを始めて症状が改善されるまでに3ヶ月以上かかることが普通です。

では、なぜ摂食障害の回復には時間がかかるのでしょうか。

その理由を理解することで、

「治らないことに焦ってしまう」
「治らない自分をせめてしまう」

という状況に陥ることを防ぐことができます。

ということで、今回は回復に時間がかかる理由を解説します。

摂食障害の回復に時間がかかる理由

回復に時間がかかる理由は、7つあると感じています。

1、特効薬がない
2、専門医が少ない
3、周囲の理解を得ることがむずかい
4、心の回復には時間がかかる
5、依存症の側面が強い
6、症状があるままでもある程度、生活ができてしまう
7、生活習慣を変えるには時間がかかる

それぞれについて解説します。

1、特効薬がない

摂食障害の治療では、心理教育、栄養指導、認知行動療法などの心理療法が優先されます。

薬物療法は補助的なものとして扱われることが多い印象です。
例えば、不眠気味の方、不安が強い方、強迫症状が強い方、うつ傾向が強い方は薬が出されますよね。私もかつて処方されました。

薬物療法が補助的なのは、摂食障害の症状に対する「有効性が実証された薬物療法が限られていること」が理由だと私は解釈しています。

これはいくつか論文が出ているので、気になる方は探して読んでみてください。

薬物療法が有効なのは、遺伝子要因(脳の特性や体質)の場合であるとされています。例えば、うつ病や統合失調症などは薬物治療をおこないますよね。

摂食障害のように、環境要因の精神疾患は心理療法をメインに治療が進むことが多いようです。

2、専門医が少ない

専門医が少ないことも、回復につながる治療を受けられる人が限られてしまう原因だと感じています。

よくあるパターンは、心療内科に行っても摂食障害について理解が薄いお医者様が多かったり、専門医であっても基本的な診療時間が5分しかとれないなどの医療制度の問題もあります。

また、カウンセリングをうけるにしても基本的に保険適用外なのでお金がある程度必要になりますよね。

私も民間カウンセラーの一人なので、できることは限られている現状があります。

3、周囲の理解を得ることがむずかい

どうしても摂食障害はダイエットの延長とみられやすかったり、当事者も摂食障害を隠そうとするので、周囲に理解されるまでに非常に時間がかかります。そのため、適切なサポートを受けることができず、家族の中で孤立し、それがさらに症状悪化につながるパターンも非常に多いです。

4、心の回復には時間がかかる

心の病気はみなさんもご存知の通り回復には時間がかかります。

薬物治療が有効なうつ病でも3ヶ月から数年単位で治っていくと言われています。

摂食障害はそれに加えて、依存症の側面が強く、生活習慣を変える必要もあるため、それぞれ非常に時間がかかるものなんですよね。

5、依存症の側面が強い

摂食障害は一種の依存症です。

まず、依存症は脳の報酬を求める回路、摂食障害では「過食の快楽感」を求めて、「やめたくてもやめられない」という状態になります。

そのため、ある程度治すためには「回復するために行動を変化させていこう」という意思が必要になります。

これが非常に難しいんですよね。

過食は意思では止められません。でも、過食を止めるために様々な工夫をする行動を起こしていかなければならない。そこが治療の難しさだと感じています。

6、生活習慣を変えるには時間がかかる

摂食障害は「痩せたい」という気持ちから、食事がうまくできなくなる病気です。そして、摂食障害でじわじわ変化していった食事の癖は、その人の習慣になり、無意識にその行動を行うようになってしまいます。

しかし、摂食障害の症状は「習慣的」に身につけてしまったものが多いので、その習慣を変えなければなりません。

例えば、カロリー計算をする、食事の順番、定期的な運動、SNSでダイエット情報を検索する。すべてマイルールにしたがって行動するうちに、習慣になっていますよね。

人は現状維持を好むので、無理に生活習慣を変えていくことにストレスを感じます。でも、摂食障害を治すためには、この習慣を変えていくことこそが、鍵になります。

そして、回復が早い方は「健康的な習慣に挑戦する」ということができる方です。

じゃあ、いったいなにをやえればいいのさ!という話になりますが、。基本は「早寝早起き、3食のリズム、お風呂」です。まずはこれから習慣をみにつけていきたいですね。

7、症状があるままでもある程度、生活ができてしまう

一番はこれかな〜と思います。

症状があっても、ある程度生活ができてしまうので「治そう」と思えるきっかけ、危機感を感じづらいんですよね。

特に摂食障害になる方は根性があります。だから、多少症状に苦しんでいても、がんばれてしまうんですよね。

 

でも、どこかで「治したい」と思ったのであればそれがチャンスです。少しでもあなたが穏やかに過ごせるための一歩を踏み出せることを応援しています。

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