「今日こそ過食しない」と決めたはずなのに
また過食してしまう…ってこと、ありますよね。
では、なぜ意思で過食を
コントロールできないのでしょうか?
今日はその話を「過食は高熱が出ていると同じ状態」
と例えてお話ししたいと思います。
風邪の原因はウイルス。では、過食の原因は?
まず、過食は意思でコントロールできるものではありません。
病気の症状です。
風邪でいう「咳」と同じです。
摂食障害という病気の、「過食」という症状です。
これは、風邪でいう「咳」と同じなんですよね。
咳を引き起こすのは「ウイルス」です。
過食を引き起こすのは「ストレス」です。
つまり、ストレスを抱えきれなくなると、
摂食障害の人は過食症状がでます。
ストレスが溜まると、過食する理由
では、ストレスを感じると過食に走り、体重が増えやすいのはなぜでしょうか?そのメカニズムを、ストレスホルモンとして知られるコルチゾールの働きを交えて説明します。
コルチゾールとは?
コルチゾールは、ストレスを感じたときに私たちの体内で分泌されるホルモンです。本来、コルチゾールは、ストレスから身を守るための防衛反応の一環として分泌され、血糖値を上げたり、エネルギーを供給したりする働きがあります。
ストレスが過食につながる流れ
①人はストレスを感じると、コルチゾールの分泌が過剰になります。
②コルチゾールには、食欲を増進させる働きがあります。
※理由:ストレス状態に対応するために、体内にエネルギーを蓄えようとするためです
③特に糖質・脂質が欲しくなる。
特に、甘いものや脂っこいものなど、高カロリーな食品への欲求が高まります。これらは、短時間でエネルギーを供給できるため、ストレスを感じたときに特に魅力的に感じられます。
④セロトニンの減少
コルチゾールの分泌が増加すると、幸福感をもたらす神経伝達物質であるセロトニンの分泌が減少します。セロトニンは、食欲を抑える働きもあります。
そのため、コルチゾールが増えて、セロトニンが減ると、自然と食欲を抑えられなくなるんですよね。
ここまで聞くと、もう「過食はストレスによって引き起こされ、意思でコントロールできるものではない」という理由が理解できたかと思います。
なぜ太りやすくなるのか?
さらに、やっかいなことにストレスは過食につながるだけでなく、太りやすさにもつながります。
①基礎代謝の低下:
長期的なストレスは、基礎代謝を低下させます。これは、ストレス状態に対応するために体がエネルギーを節約しようとするためです。
②脂肪の蓄積
過剰なカロリー摂取と基礎代謝の低下により、余分なエネルギーが脂肪として体内に蓄積されやすくなります。
③内臓脂肪の増加:
特にストレスは、内臓脂肪が増えやすい傾向があります。内臓脂肪は、生活習慣病のリスクを高めるため、健康への影響が懸念されます。
このように、人はストレスを感じると、ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。コルチゾールが高 くなると、無意識に高エネルギーな食べ物を選びやすく、脂肪をため込みやすく、代謝を下げやすく なります。
つまり、ストレスが溜まると、過食しやすく、太りやすい状態になります。
そのため、過食を根っこから治すためには、ストレスを緩和していくことが鍵です。
ストレスと過食の関係を断ち切るために
ちなみに、過食のケアも、意外と風邪をひいたときのケアと、基本は一緒です。
①体を休める
みなさん、風邪を治すためには、
とにかく体を休めて、休養をとりますよね。
過食も一緒です!
ただ、過食症の人は自分に厳しく、自分を労わることが苦手です。
だからこそ、意識的に労わることが大切なんですよね。
②バランスの取れた食事
過食症の人は、過食以外は食事制限をする傾向がありますが、だからこそストレスがかかったり、飢餓状態からの過食症状があらわれるんですよね。
過食予防のためには、意外にも「しっかり食べること」です。過食予防の食事方法については、私の過去のyoutubeや書籍でも説明していますが、自分に合った方法を知りたい人は個別相談を利用ください。
③医者に行く
みなさん、高熱が出たら病院に行って、症状にあった薬を処方してもらいますよね。
過食も一緒です。
過食はストレスによって引き起こされているので、そのストレスは何かを客観的に見てもらい、対処法を専門家に見てもらうと、何をすべきかがわかりやすくなり、回復が早いでしょう。
まとめ
過食を根っこから治すためには、ストレスを緩和していくことが鍵です。
過食の原因となるストレスについては、過食克服セルフケアガイドで詳しく解説しているので、ご興味のある方は参考になさってください。
過食克服セルフケアガイド 原因を分析し、完治につなげる7step