嘔吐をやめてよかった7つのこと
1、お金が減らない
まず、すぐに実感するのは「お金が減らない」という嬉しさですね。
過食嘔吐していた頃は食べ物を吐いてしまう罪悪感、苦しさ、そして貯金の残高が減っていく虚しさがストレスだったんですよね。
1日1000円過食嘔吐していたとしても、月に3万円うけば結構な大金になります。私は嘔吐を克服する最後の方は旅行の軍資金を貯めるために嘔吐を我慢できるようになりました。
2、食事の罪悪感が減る
嘔吐をすることが当たり前になると、少しでも許せない健康的ではない食事をすると、吐かずにはいられない状態になっていました。だから、常に食事には罪悪感が付き纏ったんですよね。
しかし、吐く習慣がなくなると、食事を嘔吐前提ではなく「きちんと味わって食べよう」とする意識が働くので、食事そのものの満足感も高く、多少食べすぎて罪悪感があっても「美味しかったからいいか♪」と前向きに捉えられるようになりました。
6、多少食べすぎても太りづらい
食事をきちんと消化できるようになると、「多少、食べすぎても、体重は増えない」ということを実感します。嘔吐の癖が抜けると、体も安心して、代謝機能をあげてくれるんですよね。多少食べても太らないと実感すると、さらに食事を楽しむことを許せるようになっていきました。
4、食事の誘いが怖くない
過食嘔吐の時は、許可食以外は吸収したくなかったので、外食に誘われることを極端に避けていました。しかし、ある程度どんなものも消化できるようになると、外食に対する抵抗感がへるんですよね。嘔吐が緩和するにつれ、友人と会う機会も増え始めました。
5、空腹と満腹がわかる
摂食障害は、頭で食欲をコントロールした結果、満腹と空腹がわからなくなる病気です。そして、嘔吐をすると胃がかなり大きくなるので、よけいに満腹と空腹が分かりづらくなります。
しかし、嘔吐をやめて1食の量をきちんと消化できるようになると、自然な食欲に任せて食事ができるようになります。
6、顔の輪郭がシュッとする
嘔吐をすると、唾液腺が腫れるので、体は痩せているのに、顔は下膨れのような輪郭になる方が多いです。私も、もともと丸顔だったのですが、嘔吐をしてさらに顔がパンパンになりました。しかし、過食嘔吐をやめて半年くらいたったころ、体重は減っていないのに、顔のボリュームが明らかに減った実感がありました。周りの人にも「あれ?顔がシュッとした?」と聞かれることがありました。
7、メンタルが安定する
過食嘔吐している時って、つねに自分を責めてしまうんですよね。
例えば、「吐いてごめんなさい、食べ物を粗末に扱ってごめんなさい、臭くてごめんなさい、トイレにお金を流してごめんなさい」と、どんどん自己否定的な考えになり、最終的には「私は吐くことしかできない、生きている意味がない」と、自分の存在価値すら否定するようになりました。
しかし、嘔吐をやめられるようになると、自然とすべてのものに対する申し訳なさから解放される感覚がありました。
過食嘔吐持ちの方は、摂食障害の症状の中でも、一番自殺率が高いと言われるほど精神的においつめられる病気です。
正直、嘔吐を止めるためには、「嘔吐をやめよう」と自分自身で決めることが第一ステップです。中には、生活が充実した結果、自然と嘔吐が減っていったというケースもありますが、その人もどこかでは「嘔吐をやめたい、嘔吐よりも日常生活を優先させたい」という気持ちが必ずあることが多いです。
過食嘔吐は摂食障害ですが、依存症の側面もかなり強いです。どうしても一人では治せない、という方は、いさぎよく適切なケアをうけることが回復の近道でしょう。