現実逃避としての過食

摂食障害の根っこにあるのは心の問題であるということは、このサイトでも何度も伝えてきました。つまり、心のケアなくして、過食はやめられないんですよね。

さて、過食の原因には7つあると以前お伝えしました。

その中で、心の問題は「心の栄養不足からの過食」「自傷行為としての過食」「現実逃避としての過食」の3つに整理しています。

心の栄養不足からの過食

心の栄養不足。つまり、体を動かすために食事をしてエネルギーを補給するように、健やかに心を動かすためにも、栄養が必要なのです。「本当は心が栄養不足なのに、体の栄養不足(=口が寂しい、空腹感)と勘違いして過食をしている」という状態。

精神的なストレスが過食の原因になることで言えば、「心の栄養不足」と「現実逃避としての過食」は近しい内容ですが、今回は現実逃避としての過食に焦点を当てて解決方法を探っていきましょう。

自傷行為としての過食

自傷行為と摂食障害は非常に近い関係にあると思います。というのも、摂食障害の「食べない」「必要以上に食べすぎる」「嘔吐」という行為は、自分を苦しめることに他なりません。

こうした自分を傷つけてしまう行為の根っこには、そうしなければならないほどの「生きづらさ」があるでしょう。そういう意味でも、摂食障害の治療をすることで、自傷行為が落ち着く人は多くいます。

現実逃避としての過食

現実から逃れるための過食とは

「学校で悪い点数をとった」「職場で嫌味を言われた」など、嫌なことがあったときにそれをうやむやにするために過食行動には知ってしまう人は多いのではないでしょうか。

この衝撃を受けて、目の前の不安や罪悪感、絶望感が高まり、過食によって自分を麻痺させることで、苦しみから一時的に逃れようとしている状態が「現実から逃れるための過食」。一見、過食は悪いようにも見えるけれど、過食は自分を守るために必要なことなのです。

よく、過食は「意思の弱さだ」と思い込んでいる人がいますが、かならず根っこに心の問題があり、意思でコントロールできないものが過食です。

過食の原因は「不安を言えないこと」

もっと深く考えてみると、過食の原因は「不安を言えないこと」にあります。予期していなかった現実や、予想ハズレの出来事に衝撃を受け、誰かに「大変だ、不安だ」と言いたいのに言える人がそばにいなかったり。電話できる人がいなかったり。

そんなときに唯一、自分を癒してくれるのが「過食」なのだと思います。

現実逃避のための過食を治すには

不安を伝える

周囲の人に不安な気持ちや弱音を伝えていますか?もしいない場合は、SNSに書き込むこともひとつの手段だと思います。そこで人のあたたかさに触れたり、ひとりで気持ちを抱え込まないでいることが、過食防止につながります。

精神的ストレスを他の方法で発散する

過食に変わる現実逃避の方法をいくつかできるようにしておくと、楽になりますよ。ただ、過食をしないためにやる行動が全て現実逃避に向いているかと言えば違います。例えば、私は絵を描くことが好きですが、とっても神経を使ったり、うまく書けないときにもっとストレスを感じてしまうので、これは現実逃避の方法にはなりませんでした。

私の中でおすすめなのが「心地いい」「きれいだなぁ」と五感で思える受動的な行動。例えば私は世界遺産や地理がすきなので、Instagramで世界各地の素敵な写真を見たり、旅行サイトで海外の美しい風景を妄想します。また、ただただ好きな音楽を聴きながら布団の上にねそべるというのもオススメですよ。

過食をする生活の癖を治す

心の問題をケアするだけでなく、やっぱり「過食の原因となる生活の癖」は同時に治していかなければなりません。過食の原因1〜6を見直してみましょう。

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