摂食障害を恥ずかしくて、隠したい気持ち

私はドラマを見るのが趣味で、毎シーズン3〜5本ほど欠かさずみています。

その中で今シーズンは#silentが人気ですよね。私もみています。

前回、耳の聞こえない主人公が

病気のことを同級生に言いたくなかった理由を

「みんなに心配してほしくないから」

と答えていたことが印象的でした。

 

ここから、摂食障害さんに照らし合わせて考えてみると、

私もそうでしたが、どうもみなさん

「心配されたくない」から隠しているというよりも

「恥ずかしいから」隠しているという気持ちが強いように感じています。

 

今回は「摂食障害を隠したくなり心理」についてお話をしたいと思います。

摂食障害を隠したいor隠さない?

早速みなさん「摂食障害を隠したい」かを聞いてみました!

半数以上の方が「隠したい」と考えているようです。

その理由を聞いてみると、

「理解されない」「ただのダイエットと思われる」「嫌われそう」「ひかれそう」「恥ずかしいとは思わないけど、世間には偏見が蔓延しているから」などの意見が目立ちました。

一方で、隠そうとしていない人の意見も直接聞いてみると

摂食障害の難しいところは、見た目だけでは病気とわからないところにありますよね。

職場や学校で信頼できる上司や先生がいるのであれば、一人でも味方がいると安心するよな〜と思います。

それがなかなか難しくもありますがね><

 

私の話で言うと、

拒食の頃は「ダイエットをしている」と知られたくありませんでした。
なんとなく、悪いことをしているようで恥ずかしかったから。

しかし、不登校になったときは近しい人には「拒食症」と話し、「ご飯がうまく食べられない」と話すようになりました。
今思えば、学校に行かない正当な理由を用意しておきたかったように思います。

ただ、そこから過食症に移行し、過食・過食嘔吐になってからは言いづらくなりました。

「痩せてないのに普段はご飯を食べるのが怖い」という矛盾を説明できなかったからです。

だから、私は徹底的に隠しました。

その後は、大学入学後には彼氏には話したり、近しい友達には「食べることが苦手」というニュアンスで話しました。

自分の中で「嘔吐することは恥ずかしい」と思っていたんですよね。だから、嘔吐だけは徹底的に隠しました。

しかし、大学4年の時に卒論で摂食障害をあつかうことになり、ゼミの仲間には私が元当事者というていで発表をしました。実際、私はまだ摂食障害は治っていませんでしたが、治ったこととして話しました。

OL時代は誰にも同僚には話しませんでした。それで心配されたり、仕事で遠慮されることが嫌だったからです。

ただ、どうしても過食嘔吐をした翌日に体調が悪くて、上司が異変に気づいて泣きながら話したことがありました。
その上司は男性でしたが、話してよかったと感じました。

これは人によると思いますが、男性の方がフラットにみてくれて話しやすい場合もあります。

女性だとどうしてもダイエットの情報に敏感ですから。

私が公に「摂食障害だった」とプライベートのSNSで言うようになった時には、すでに症状がゼロになり「治った」と感じ始めてからでした。

なぜ今まで公には言わなかったかを考えてみると、「たった一人でも仲の良い人が理解してくれていたから、他の人に理解されなくても良いや」と思えていたからです。

人は100パーセント理解できない

まとめると、私の経験から言えることは「言いたかったら言えばいい」ということです。

前提として摂食障害は「理解されづらい病気」というのは事実です。

だから、みなさんの意見の中でも、「理解してもらえるわけない」という意見が目立ちました。

一つ頭の隅に置いておいて欲しいのは、「相手は自分の気持ちの100%はわかってくれなくて当たり前」ということ。

これは摂食障害に限らず、ほぼ全てのことに関してです。

だからこそ、きちんと言葉を選んで表現する努力をすることが、実は自分自身が必要だったりもします。

 

ただ、自分がきちんと言えるか自信がなくても、解ろうとしてくれる人はいます。

大切なのは、100%分かり合えなくても「あなたの気持ちをわかってあげたい」という気持ちを信じることが大切なのです。

だから、自分が素直な気持ちを表現して、期待した反応が返ってこなくても、そこで落ち込まないでください。

 

「理解されていない = 愛されていない」ということではないのです。

相手は理解できずに返答に困っているだけであり、

あなたのことを受け付けられないわけではありません。

諦めずにもう一度、自分の気持ちをていねいに伝えてください。

 

どうしても「察して汲み取ってほしい」と思う方も多いかと思いますが、そんなに賢い人はそういません。

だから、多少勇気のいることですが、どんな気持ちでも言葉を選んでゆっくり伝えれば、わかろうとしてくれる人には伝わります。

ただ、人は選ぶことは大切だよな〜と私自身も大人になってからも思います。

選ぶコツは、難しいのですが「初めから、あなたにそれほど興味のない人」には、摂食障害などの繊細な話題は避けた方がいいかもしれませんね。親しくなって「実は〜」と言う方が、理解を示してくれる人が多い印象です。

恥ずかしいと思うのは、自分を軽蔑しているから

「理解されるはずがない」
「恥ずかしい」
「軽蔑されそう」

と言う意見が多かったし、私自身もそう思っていました。

でもこれって、実際に思われていることではなくて、「自分自身が自分に対して思っていること」なんですよね。

つまり、自分自身が摂食障害の自分を否定的にみているはず。

だから、「きっとあなひとも同じように思うだろう」と考えてしまいます。

 

相手に理解されないかもしれない。

でも、自分が自分を理解しようとすること。
摂食障害である自分を認めること。
症状がある自分を軽蔑しないこと。

それは、今日から始められると思います。

 

摂食障害は自分の意思ではありません、病気です。

だから、それ自体を否定する必要はありません。

 

いつも言いますが、「感情と評価」を分けて考えてくださいね。

つまり、「摂食障害の自分が嫌い」でも、

「摂食障害の自分をダメ、生きている価値がない」と否定した評価をしないこと。

 

自分自身が自分を理解してあげると、周りに「理解してほしい」と言う気持ちも弱まってきます。

そう言う意味で、周りに助けを求めることもとても大事。

でも、それ以上に「自分で自分を理解していく」という行動も、自分を救うことにつながりますよ。

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