克服を挫折しないための7つの心得

摂食障害は、過去に難病指定されていたほど

治すことが難しい病気とされています。

 

しかし、必ず治る病気です。

ただ、克服の道のりは良くなったり悪くなったりの波があり

数ヶ月〜数年単位で治っていきます。

 

つまり、長期戦です。

だからこそ、その道のりの長さに耐えかねて

挫折する方が本当に多いです。そして、苦しいですよね。

 

摂食障害を克服するためには

いくつかの心得をもっていると

心に余裕を持ちながら治療に励むことができます。

 

ということで、克服を挫折しないための7つの心得を紹介します。

 

克服を挫折しないための7つの心得

① 当たり前ができない自分を許す

② 過食を「恥ずかしいこと」だと思わなくていい

③ 失敗経験なくして、克服方法は見つからない

④ 前より疲れやすい・だるさを感じるのは回復の証

⑤ 症状が悪化した時こそ、心は成長していることも

⑥ 気持ちが変わらないままでも、行動を変えていく

⑦ 何も決められないときは、とりあえず今できることだけをする

 

①当たり前ができない自分を許す

摂食障害は心身のエネルギーがなく、食事だけではなく、日常生活のあれこれがうまくできない状態です。

だから、食事がうまくできない自分を許しましょう。

高熱が出ている人が、働けないことと一緒です。

意思で良くなるものではないので、今は当たり前なことができなくて悔しくても、そんな自分を「病気だから仕方ない」と許しましょう。

 

※ここで、当たり前ができない自分を許せないと症状が悪化します。

例えば

・当たり前にできない自分を責める
→自己肯定感が下がり、症状が悪化する

・自分を恥ずかしいと思い本音を隠すようになる
→誰にも頼れず孤独になり、症状が悪化する

・当たり前ができるように頑張る             
→理想と現実のギャップに苦しみ、症状が悪化する

 

②摂食障害を「恥ずかしいこと」だと思わなくていい

私も摂食障害だったときは
できるだけバレないように「普通」と思われるように努めました。

特に、過食症状が出てからは
恥ずかしさが増しましたね…><

でも、摂食障害は病気です。

「恥ずかしいこと」だと思うのは
今日で終わりにしましょう。

特に過食は、過食を「恥ずかしい」と思うから、過食の罪悪感が強くなり、過食を隠すようになり、まわりに頼れなくなり、過食が悪化してしまうのです。

 

③失敗経験なくして、克服方法は見つからない

摂食障害の克服事例はたくさんありますが、
摂食障害が絶対治る方法はありません。

摂食障害回復の過程は、人それぞれです。
それぞれがトライアンドエラーを繰り返しながら、自分に合った生き方を見つけ、それに伴い症状が少なくなっていきます。

つまり、「試して失敗する」経験なくして克服はありません。

 

私はYouTubeや本でさまざまなアイディアを紹介していますが、
どの方法があなたに合っているかはわかりません。

色んなアイディアを試し、失敗から学び、やっと自分に合った方法が見つかります。

「10個試したら、1個くらい成功するだろう」くらいの気持ちで、網羅的に取り組んでみましょう。そして、失敗を失敗で終わらせないために「失敗したら、なぜ自分に合わなかったのか」を分析するかどうかが、回復するかどうかの分かれ道です。

 

④前より疲れやすい・だるさを感じるのは回復の証

回復の過程で、前より疲れを感じやすくなる人は多いです。

ただ、それは疲れる生活をし始めたわけではなく、今まで無視してきた疲れを「疲れた」と感じられるようになっただけです。

摂食障害さんは頑張り屋の方が多く、平均以上に疲れを溜めています。

疲れたら、「体の声をキャッチできるようになった回復の証」ととらえ、素直に休みましょう。

 

⑤症状が悪化した時こそ、心は成長していることも

摂食障害は心の病気です。症状は「食べすぎる・食べられない」ですが、回復の基準は「心」を見ましょう。つまり、過食の有無ではなく、心の変化に目を向けることが大切です。

 

回復の過程には、症状が一時的に良くなったり、悪くなったりの波があります。ただ、一時的に悪化しても、そのような時ほど心が回復していることが多いものです。

というのも、症状は「心の揺れ動き」で生じるストレスをしずめるために起きることが多いからです。そのため、症状の前には必ず「心が変化するようなこと」があります。

それは「傷つくことがあった、不安があった」などのマイナスなことばかりではなく、「自己主張ができた、自分と向き合った」といった、ポジティブな行動もあるはずです。例えば、過去に向き合うことに過食が伴ってしまっても、過去に向き合ったことに価値を感じてください。

「症状が悪化したorしない」よりも、心の変化を感じることの方がずっと価値のあることです。 

特に過食は、「過食は過食しながら治るもの」であり、「過食を治すためには、時に過食を頼ること」も必要です。過食があっても、他の変化に目を向けていきましょう

 

⑥何も決められないときは、とりあえず今できることだけをする

回復の過程では、マイルールに流されずに、回復につながる行動を決めていきます。そのステージでは、常に自分で何かを決めなければならないので、非常に疲れます。その結果、「もう頭が働かない。何を選んでいいかわからない」という状態に陥りやすくなります

 判断力は体力と同じで、そもそも体調が悪いと意思決定できる体力はないですし、人間が一日に使える意思決定の量は限られているので、決断ばかりしていると脳が疲れて何も選べなくなります。そのため、マイルールに流され、症状が悪化することもあります。

 

何も決められないときは、「意思決定する体力がない/心と時間に余裕がない」ととらえ、新しい挑戦は控えましょう。人間は頑張り続けることはできません。とりあえず自分が楽な過ごし方を心がけ、リラックスする時間をつくり、意思決定の体力を回復させましょう。

⑦気持ちが変わらないままでも、行動を変えていく

摂食障害を治すためには、「心の傷」をケアし、幼少期に影響を受けた「考え方」を変えていく必要があります。しかし、長い年月をかけて染みついた「考え方」は、簡単には変わりません。そのため、自分の性格や人間性みたいなものを変えようとすることは、莫大な時間がかかります。

 

そこで大切なのは、考え方を変えられなくても、思い切って「行動を変えていくこと」です。

 

おもしろいことに、行動が変わることによって、考え方も変わってきます。よく、「楽しいから笑うのではなくて、笑っているから楽しくなる」というお話もありますよね。だから、考え方を変えることが難しいときは、思い切って「えいや〜」っと、思い切って一歩進んでみましょう。

 

 

いかがだったでしょうか。

これらを心得ておくだけで、少しだけ心に余裕を持ちながら日々過ごせるのではないかな〜と思います。

一歩ずつ、今できることから行動を変えていけたらいいですね。

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