恐怖心との付き合い方

「体重が1kg増えることが怖い」
「カロリーを1食で500kcal以上取ることが怖い」

という具体的な恐怖や、

「お母さんが死んじゃったらどうしよう」
「破産して無一文になったらどうしよう」

など、まだ起きていないことに対し、漠然とした恐怖を感じる方もいます。

共通して言えることは、「恐怖」を感じることによって、次の行動にうつせなくなったり、本来やりたいことができなくなり、生活に支障が出てくること。

今回は、そんな「恐怖」を少しでも和らげ、本来やりたいことを実現し、より生きやすくする方法を一緒に考えて行きましょう。

恐怖心を取り除く方法5つ

自分自身が対象の恐怖は、すべて自分の心から生まれています。

過去の体験を何度となく思い返して苦しむのも、まだ起きてもいない未来に不安でおびえるのも、全ては恐怖心によるものです。このような根拠のない恐怖は、私たちの恐怖のほとんどを占めています。

PTSDなど、出来事が明確な強烈なショック体験はのぞいては、これから紹介する「恐怖心が和らぐ方法」で克服できる人もいるので、一度試してみてはいかがでしょうか。

1.不安や恐怖心を明確にする

潜在意識(無意識)に存在する恐怖心は、言葉を認識できないため、言語化されていません。

潜在的な恐怖心は漠然としている状態ですので、顕在意識の恐怖心を手掛かりに恐怖の正体を深堀して潜在意識の中にある「何に対して恐怖を感じているのか?」ということあぶりだすために紙に書いていきます。

※潜在意識については後日記事にします

例えば、

外に出ることが怖い
⇨どうして外に出るのが怖いのか?

友だちに太った姿を見られたくない
⇨どうして太った姿を見られたくないのか

太った姿は恥ずかしいから
⇨なぜ太った姿を恥ずかしく思うのか?

太っている姿は、怠けていると思われるから
「どうして?なぜ?」を繰り返していくと、過去のトラウマや幼少期に親に強要されて嫌だったことに行き着きます。この場合は、「太っていると怠けていると思われた経験」がトラウマになっている、または親にそう言われて育った可能性が考えられます。

漠然とした恐怖心を掘り下げていくと、たいていの場合はこうしたネガティブな理由に行き着きます。

最初は言語化が難しいと思いますが、何度か問いかけるうちに、何に対して恐怖を抱いているのか明確になります。

この、恐怖の根っこを明確化すると、それに対しての対処法を考えることができるようになるので、恐怖心が和らいできます。

2.視点を変える

不安を感じているときは、自分の殻に閉じこもり、狭い視野で一点を見ている状態といえます。そこで冷静さが保てるのであれば、一度視点を変えてその物事を見ましょう。

例えば、お母さんの気持ちになって眺めたり、1年前の自分になって眺めたり、明後日の自分になって眺める。

色々な角度から自分を眺めることによって、その物事を客観的に見ることができるようになります。

視点を変えるという事は、考え方を変えること。 狭い視野では考えられない、広い視野で考えることをができると、恐怖心が和らいできます 。

(私のカウンセリングは、主にクライアントに視点を複数与えることだと考えています。)

3.成功体験を思い起こす

主に、恐怖と感じることは失敗した経験です。しかし、どんな人でも、一度は成功したと思える経験があるはずです。どんな小さな嬉しかったこと、感動したこと、褒めめられたことなどの記憶をたどってみましょう 。

例えば、昨日より100kcal多く食べられた。魚ではなくて、肉を食べられた。運動を10分減らせた、など。

このようなできたことに目を向けると、もしかしたら「今抱えている不安も乗り越えられるかもしれない」と思えるようになります。

4.今に集中する

不安というのは、過去や未来の想像でしかありません。私たちが生きているのは、今この瞬間のみです。

捉え方を誤った過去や、まだ起きてもいない空想ばかりの未来という幻想を見てしまうから、恐怖に支配されてしまうのです。 今できることや、今やっていることに集中しましょう 。

5.思い切って行動してみる

「行動できないから、苦しんでいるんだよ」と思うかもしれませんが、行動しないことには何も始まりません。時間が解決することもありますが、膨大な時間がかかってしまいます。

また、恐怖心や不安を抱えてしまう方に多いのが、知識ばかりが豊富で「頭でっかち」という特徴があります。しかしそれは、あれこれと知識を入れたり勉強をして「行動しなくていい方法」を論理づけているだけです。

強迫症の中にも「暴露法」というものがあり、行動療法の中心となる治療です。例えば、広場恐怖を引き起こす場面に対して、実際直面してみることで、不安や恐怖感に徐々に慣れるような方法のことです。

今すぐにはできなくても、恐怖の根源を明確化し、「今、試せるかな?」と思える時が来たら、思い切って試してみましょう。すると「想像していたよりも、やってみたら何も怖くなかった」と思うことが大半です。

恐怖の根っこを見つけることから始めよう

いかがでしたでしょうか?みなさん、日々いろんな恐怖に戦っていると思います。しかし、一つ一つを具体的に紐解いていくと、必ず対処法が見つかってきます。1人で探せない場合は、心療内科に通ったり、私のカウンセリングを利用してみてください。

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