「体はガリガリなのに、顔はパンパン」
これは、摂食障害の方、特に嘔吐やチューイングをされている方に見られる傾向です。
街中で過食嘔吐の方を見かけたり、SNSで大食いなのにガリガリな方を見ると、体は骨ばっているのに顔だけまん丸だったりしますよね。(自分も経験していると同じ病気の人ってわかりますよね)
かつて過食嘔吐を10年していた頃の私の体型もそうでした。
今回は、摂食障害の方、特に過食嘔吐やチューイングの方特有の体型について解説します。
※チューイング(口に入れるけど、飲み込まずに出す症状)
顔の丸みの原因は、耳下腺の腫れ
では、なぜ過食嘔吐をしたりチューイングをしたりすると顔が丸くなるのでしょうか。
その原因として、まずは耳下腺・顎下腺の腫れが考えられます。
耳下腺は耳たぶの下からあごのある唾液腺で、文字通り唾液を産生する臓器です。
みなさんもご存知の通り、「おたふくかぜ」は感染すると顔が丸くなりますが、それは急性期に耳下腺が腫れる病気だからです。
耳下腺が腫れると、病名の通り「おたふく」顔のように下膨れの輪郭なります。
同じように、摂食障害でも耳下腺が腫れることで顔がまるく大きくみえることがあります。
耳下腺が腫れる原因
では、なぜ過食やチューイングで耳下腺が腫れるかを説明します。
過食やチューイングをすると、通常の食事の何倍~何十倍も噛んで、飲むという動作を繰り返します。
大量の食べ物を咀嚼するのでその分、大量の唾液も必要になります。
そこで、唾液の生産が活発になるため、耳下腺が発達し、顔の下が大きく見えてしまうのです。
顔の腫れを緩和する方法
では、耳下腺を元の大きさに戻すにはどうすればいいのでしょうか。
その答えは「必要以上に咀嚼しない」に限ります。
つまり、過食嘔吐やチューイングを止める必要があります。
しかし、本当に過食嘔吐をやめれば顔は小さくなるのでしょうか。
ということで、過去の私の写真を見ながら、現在の顔の大きさと比べてみましょう。
過食嘔吐をやめたら顔が小さくなった話
私は思春期の頃からずっと丸顔がコンプレックスでした。
でも今思えば、骨格が関係しているので、整形をしないかぎり解決しない問題でもありました。
だから、それらのコンプレックスをメイクや髪型、全体のファッションでカバーすればよかったのに、私はダイエットをして拒食症になりました。
ただ、拒食になって20kg台になってももともとの丸顔は変わらなかったので、周囲から痩せたとは思われずらかったです。
しかし、私の顔がさらに丸くなったのは過食が始まってからでした。
特に嘔吐を始めてからは顔はさらにパンパンに。
ダンナにも「大学生の頃、顔が丸い人だなーって思ってた」と最近になって言われました(笑)
しかし、過食嘔吐をやめて半年が経ったころから顔がスッキリし始め、アゴのラインが綺麗にみえだしました。体重は変わらないのに。
(左:過食嘔吐8年目 中央:過食嘔吐をやめて半年後、右:完治3年以上)
明らかに、顔がシュッとしてますよね。長年、丸顔で悩んでいたことが嘘のように輪郭が変わりました。
また、顔に限らず、過食嘔吐をやめたら太ると思っていたのが嘘のように、食べても太らない体質になりました。
(標準体重くらいで、代謝機能が回復すれば、多少の食べ過ぎでも太りません)
フェイスラインは唾液腺の問題なので、マッサージなどでも太刀打ちができません。しかし、過食や嘔吐、チューイングがなくなれば私と同じように徐々に自然とフェイスラインはスッキリします。さらに嘔吐をやめて2年ほど経てば、かなりフェイスラインが変わるはずです。
目の前の体重増減をコントロールしたい気持ちもわかります。
ただ、長期的な美しさを求めるのであれば、過食嘔吐やチューイングを1日でも早くやめることがカギです。