心のケアとは?ありのままの自分を受け入れる(自己受容)

よく、私は摂食障害回復のためには

「体と心のケア、両輪で行うことが大切」

とお話ししています。

 

しかし、

 

「心のケア」ってなに?!!!

って思われる人も多いと思います。

 

私の考える「心のケア」とは、

「自己理解と自己受容」です。

 

つまり「ありのままの自分を丸ごと受け入れること」が、

カウンセリングのゴールだと思ってます。

 

ただ、「心のケアは何?????」

って思うのと同じくらい

「ありのままの自分を丸ごと受け入れるって何?????!」

って思っている人もいると思います。

 

 

今日はありのままの自分をうけいれることについて

お話ししたいと思います。

 

1自己受容とは

2自己受容が難しい理由

3自己受容をするために必要なこと

4心のケアとは

 

 

自己受容とは

 

まず、「自己受容=ありのままの自分を受け入れること」とは何かについてお話しします。

自己受容とは、

①自分の気持ちや考え方に気づくこと

②その状態を「いい・悪い」で判断しないことです。

 

つまり、自分を受け入れるとは、自分を許すことです。

自分を許すとは、自分への評価をやめることです。

これがありのままの自分を受け入れるということです。

 

評価は、あなたの価値観でしかありません。

例えば、「また過食してしまった。そんな自分はキライ。でも、過食した自分も許してあげよう」というように、「事実/感情/評価」を分けて、自分を丸ごと受け入れてみましょう。

きっと、みなさんは過食をする自分を「ダメ」と評価し、自分のことを責めがちだと思います。もちろん、過食する自分を好きとは思えませんよね。過食する自分も、太ってしまう自分もイヤですよね。イヤでいいです。なぜなら、「イヤ」というのは自然とわきおこる感情だから。大切なのは、「イヤだ」という感情に気づいても、その状態を「いいor悪い」と評価しないことです。

 

このように、自分を許すとは、「どんな状態の自分であっても、それが自分だ」と思うことです。大切なのは、「無条件の自己受容」です。どんなに失敗しても、短所ばかりが目に入っても、あなた自身の価値は変わりません。

 

 

自己受容が難しい理由

ただ、自己受容ってめっちゃむずかしいです!

めっちゃむずかしいから、心の病になるひとが後を絶えないのですよね。

あとは、学校ではきちんと教えてくれないことが多いので、自己受容の考え方自体を知らない人も多いと思います。

 

さて、私の思う、自己受容が難しい理由を3つ挙げてみました。

 

自己受容が難しい理由

1|傷ついた過去の経験から、自分のことを否定的に考えてしまう

2|社会的に評価されたい気持ちから、評価に値しない自分を否定的に考えてしまう

3|自分のことがよくわからない

 

1|傷ついた過去の経験

傷ついた過去の経験から、自分のことを否定的に考えてしまう

自己受容って、自分を否定する評価を手放すことでもあります。

しかし、心の傷(トラウマ)が大きい人は、あまりにも傷が深すぎて、自分は価値がない人間なんだと根っこの部分で思いやすいんですよね。

だから、自分のことを否定しないで許すと言うことに、非常に抵抗感をもつんですよね。

この場合、カウンセリングなどを通して、過去のトラウマをケアしていくことが自己受容のしやすさにつながってきます。

 

2|社会的に評価されたい気持ち

社会的に評価されたい気持ちから、評価に値しない自分を否定的に考えてしまう

人は誰でも承認欲求があります。SNSはその典型で、だからみんな毎日認められたいがためにさまざまな投稿をしては、いいねをもらって安心したりしていたりするのが普通になってますよね。

 

トラウマ経験がある人ほど、承認欲求は高くなる傾向があります。

つまり、自分のことを認められないから、まわりから認められて自分の価値を感じようとするんだよね。

 

3|自分のことがよくわからない

ありのままの自分を認めるためには、

ありのままの自分を知らなければいけません。

 

つまり、自分のことがあまりよくわからないのに、

何を認めたら、何を受け入れたらいいかなんて、わかるわけないですよね!

 

きっと、「ありのままの自分を認める」と言う感覚がよくわからないひとは、自分のことをあまりよく理解できていない傾向があります。

 

 

つい先日、カウンセリング卒業生に

「カウンセリング初回に、あかねさんにありのままの自分を認めていこうと言われても、正直何を認めていいかわからなかった」

と言われました(笑)

 

でも、通話10回目くらいで「あかねさんの言っていた意味がわかるようになりました」

と言われました。

 

それはなぜ?と聞くと、

「自分のことがわかるようになったからです」

と話していました。

 

そうそうそう、そうなんです!自己受容の第一歩は、自分を知ることから始まります!

 

自己受容のコツ:自己理解を深めましょう

ということで、自己受容するためには、

まずは自己理解を深めましょう。

 

カウンセリングをするのは、主にここです。

自分を理解していくことが全ての始まりなんですよね。

 

自分んを知るためのコツは主に5点。

 

①生立ちを語り直す

②傷ついた経験を語り直す

③自分の喜怒哀楽のポイントをしる

(どんな時に嬉しいのか、悲しくなるのか、怒りたくなるのか、嫉妬するのか)

④自分の好きなところ、嫌いなところを知る

⑤自分の考え方の癖を知る

(白黒思考・完璧主義・べき思考)

 

この5つを知ると、自分が自分をどう捉えているのか、さらにカウンセリングをすると、それは客観的にみてどういう状態なのかがわかりやすくなります。

 

まとめ|心のケアとは

 

ここまでのお話が理解できていれば、

きっと、心のケアのイメージもしやすくなっていると思います。

心のケアとは、自分を知り、理解した自分を、丸ごと受け入れることです。

 

それが、摂食障害の回復の何に役立つかというと、摂食障害のままでも、今この状態の自分を認めて、許して、今できることをやっていこうと思いやすくなるんだよね。

 

つまり、低体重だから〜とか

過食しているから〜とか

ブスだから〜とか

太っているから〜とか

そんなふうに自分を否定しなくなるから、

本当の欲求を叶えやすくなるんだよね。

 

ご飯の食べられない自分だけど、友達とご飯に行ってみよう。

そこでうまく食べられなくても、そんな自分も許してあげようって思いやすくなったり。

 

過食嘔吐してしまったけど、そんな自分を許してあげよう。

許してあげると、自分責めの思考が断ち切れるから、

そこから冷静になって「明日からは、どうやったら過食嘔吐を予防できるかな」とか、現実的な考え方にきりかえやすくなります。

 

今日からできる簡単な自己受容の練習としては

「自分へのダメ出しを、感情吐露+許し」に変えることです。

 

例えば、

「仕事でミスした自分、ダメだな」と思っても

「仕事でミスした自分に幻滅だな。でも、そんな自分も許そう」

とかね。

 

なかなか無意識ではそうと思えなくても、

無理やり言い聞かせているうちに、自然と否定しづらくなっていきます。

 

慣れです。練習です!

 

そうなんですよね、自己受容ってスキルのようなものなので

誰でも習得可能です。どんなに心の傷が深くても、勉強ができなくても、練習すればできるようになります。

 

自分のことを受け入れ始めると、トラウマが残ったままでも、理想的な体型じゃなくても、摂食障害のままでも、本当の欲求を叶えることができるようになっていきます。

例えば、「人に会うことは怖いけど、バイトに挑戦してみる」「両親のことは許せないけど、家族の集まりに参加する」など、複雑な気持ちを抱えながらでも、日常生活を送れるようになります。

私も、自分のことをあれこれ評価しなくなってから、不安や恐れから解放されて、穏やかに自分らしく生きられる感覚が得られています。

 

希望を捨てずに、少しずつ自己受容の練習をしていきましょう!

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