【当事者リアル】痩せて得たもの・失ったものを聞いてみた

instagramで週1回、当事者の声を集めています。
第2回目は「摂食障害で失ったもの・得たもの」という質問。

数々の回答をお寄せいただきました。みなさんありがとう。

【1】摂食障害で失ったもの

ではまず、みなさんの失ったものを見ていきましょう。

1、時間とお金

一番多かった声が「時間とお金」です。時間とお金ってとっても価値のあるものだから、それを失うということは、人生を失っていることと一緒なんですよね。私自身、高校生活は1年しか楽しめなかったし、そのときの青春ってもう一生帰ってこないんですよね。ただ、それほどの価値を失ったということは、この経験はそれほどの価値があるということだと思うようになりました。つまり、高校生活を摂食障害で断念して退学した経験って、世の中の少数派だと思うんです。そう思うと、その経験っていくらでも糧になるのではないかと思うし、実際なっている感覚もあります。今、こうやってカウンセリングしていても、高校中退しようか迷っているこの力になれてますし。

お金に関しては、確かに食事代に使ってしまっていると思うのだけど、もし摂食障害じゃなかったら別のものに使っていたから、損はしていないはず。
ただ、「健康的な投資ができなかった」という意味では、確かに失ったものではありますよね。

2、誰かと食事を楽しむこと

これも多い意見ですよね。私も摂食障害でいるとき、一番苦しかったのが誰かと食事ができないことでした。食事を介した付き合いを避けるので、交友関係がどんどん破綻していくんですよね。私は家族との食事も一切ダメで、(母親とは時々ランチができていたけど)家でも自室で食べていました。
ただ、だんだんと「食事<<<友達と一緒に過ごしたい」という気持ちが強くなり、「怖くても、調整が面倒でも、友達を大切にしたい」と、痩せ以外のことを優先できるようになりました。
だから、結局すくってくれるのは「自分と同じ時間をすごそうとしてくれる友達」だったりします。

3、健康

健康のありがたみを感じるようになるのは、おそらく20代後半からじゃないかな〜と思うのですが、どうでしょう。
というのも、若い時って良くも悪くも体力があるから痩せていても、気力でなんとか生活できちゃったりする。でも、20代になって気づくんですよね。若さで乗り切れていただけだって。

痩せていること最優先の代償って、克服後にも残ります。私は一番は「歯」ですね。酸で歯が溶けて歯が薄くなり虫歯になりやすいですし、歯医者でも「年齢の割に歯周病になりやすい」と言われています。

あと、一度摂食障害というか、心の病になると落ちやすくなる感覚もあります。完全にリカバリーできるのは10年ごくらいなんじゃないかと思うくらい、落ちます。でも、いつもお話ししますが「回復力」をみがけば、「また自分は元気になる」という確信を持てるので、そこまで困りません。
あとは、地獄を見ている人は強いですよ。ちょっとのことで凹むけど、それをバネにする力があります。弱いけど、強い。それでいいと思っています。

4、感情

カウンセリングをしていて思うのは、重症の方ほど自分の気持ちにきづけなくなっていること。今どんな気持ちか、何をしたいのか、何が辛いのかを聞いても「わからない」って答えてしまうんですよね。もう、苦しみも、喜びも、すべて感じなくなっているのです。

よく、克服過程の方とお話ししていても「苦しみを感じるくらいなら、感情を無くしたい」とお話しされます。すごく気持ちもわかる。でも、これでは回復につながらないから、待て待て。となります。

なぜなら、感情のスイッチをオフにすると、苦しいことを感じないメリットもありますが、「喜び、嬉しさ、ワクワク、感動」などのポジティブな感情も感じづらくなってしまうのです。

だから、感情を取り戻すことが、回復の一助になることもある。そういう意味で、感情を感じられるか、って一つの健康のバロメーターですよね。

5、食事以外の興味

私も摂食障害の1番の弊害ってこれなんじゃないかと思っています。食事以外に興味が持てなくなり、本当にやりたいことすらどうでもよくなること。

別に症状はあってもいいんです。ただ、本当に自分がやりたいことに集中できないことで、挫折を味わい、余計に自己肯定感が低くなっていく人を数多く見てきました。だから、回復のアプローチとしては「症状があるままでも、望む行動ができるようになること」だと考えています。逆に言えば「何のためにだったら、健康になりたいのか」を問い続けることが回復につながります。

【2】摂食障害で得たもの

逆に、摂食障害で得たものを紹介します。

1、当たり前にある価値に気づく

親の愛情、人の優しさ、休む時間、健康、普通に食事ができること。「当たり前にあるもの」の価値に気づき、それのありがたみを感じられるようになると、見ている世界が変わりますよね。

わかりやすくいうと「小さな幸せを感じられる」能力が育ったと言ったらいいのかな。これって、一生物の価値です。

2、人の痛みを理解できる

これもありますよね。他者への配慮ができるようになったことは強みになります。それは、きっとどんな仕事にも、交友関係にも生きると思っています。
私もこれを使って仕事をしていますし。私はカウンセラーになる前も今もコピーライターをやっているのですが、「あの人だったら、こんなふうに考えるだろうな」ということを常に考えながら言語化する仕事です。正直、私はそれがうまいです。プロっていうのもあるから当たり前ですけど、でもそれは、摂食障害になったからこそ培われたスキルだとも思っています。

3、自分と向き合える時間

たぶん、これが一番大きなギフトじゃないでしょうか。摂食障害を克服する過程で、必ず自分と向き合う瞬間がきます。自分はどういう人間で、どういう特性があって、それを生かして生きるにはどうすればいいか。みたいなことを永遠に考えます。だから、きっと同年代の子よりも自己理解が深いはずなんですよね。自己理解が深いと何がいいかって、他者理解ができることなんですよね。自分のことがわからないと、他人のことも本当の意味でわかりません。だから、自己理解ができた人は、他者と深い関係を築くことができるようになります。だから、みんな可能性に満ちているよ!!!

▲痩せた体・自信など

これはね、病気でいるメリットなんだよね><

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