【質問】標準体重なのに、満腹がわかりません
Instagramでゲリラ的に当事者の質問を集めています。
インスタのストーリーかYouTubeで抽選で解答していくので
よかったらご覧ください。
今回は「標準体重なのに満腹がわかりません」という質問についてお答えします。
きっと標準体重近くある摂食障害さんの多くは、この問題に悩んでいると思うので、回復のヒントについてお話しします。
【解答】「生理の有無＋心の拒食＋代償行為」をチェックしよう
体は標準体重なのに、満腹と空腹がわからない方の回復のヒントは「生理の有無＋心の拒食＋代償行為」の３つあります。それぞれ説明していく前に、まず前提として拒食で低体重だった方が標準体重まで増えるまでの回復期に行うべきことは
心の治療＋食事リハビリと生活習慣の見直しです。
ざっくりいうと、
【心の治療】では、「どんな自分でも丸ごと受け入れられる」ことを目標に
・摂食障害になった原因に向き合う
・向き合いたくない問題に出くわしても食事で解決しない
・自分の気持ちを言葉に出して伝える練習をする
【食事のリハビリ】では、「空腹と満腹を感じられるようになる」ことを目標に
・3食のリズムを大切にする
・お菓子を食事がわりにしない
・マイルールをなくしていく
【生活習慣の見直し】では、「痩せること以外の心満たされる時間の使い方を見つける」ことを目標に
・痩せること以外の心満たされる時間の使い方を見つける
・健康になりたい声を育てる
・社会とのつながりを持つ
この三つを同時並行的に見直すと、心と食生活が安定してきます。
ここから、標準体重になっても食事がうまくいかない人の特徴をあげてみると
【標準体重になっても食事がうまくいかない人の特徴】
１、ホルモンバランスが乱れている
２、基本的な食事はマイルールの多い拒食、その反動で過食を繰り返している
３、代償行為（運動・下剤・嘔吐）をしている
それぞれ説明していきますね。
１、ホルモンバランスが乱れている
まず、生理が来ていない方は、脳はまだまだ「飢餓状態」と認識しているため、食欲が増しやすい傾向があります。
体重が標準ラインまできていれば婦人科でのホルモン治療も可能になってくるので、一度相談に行くことをお勧めします。
また、ホルモンで大切なのは睡眠です。睡眠を適切な時間摂ることによってホルモンバランスが整い、代謝機能も正常に働きます。睡眠が6時間以下しか取れていない場合はその点も見直してみましょう。
２、基本的な食事はマイルールの多い拒食、その反動で過食を繰り返している
ちなみに、私はこれでした。
拒食からの回復期に過食衝動はありましたが、マイルールが厳しく、過食するにしてもナッツや豆乳、きなこ、玄米など、健康にいいものしか食べなかったんですよね。
このように、標準体重でも満腹と空腹がわからない人の特徴として、基本的に「本当に食べたいものを食べられていない」ということがあげられます。
本当に食べたいものを食事で食べていないから、心はいつまで経っても満たされず、その反動で過食が起きます。当然ながら、「頭で食べている」から、正常な食欲が身につきません。だから、体重に関係なく食欲中枢が正常に働かないのです。
このような方は、今からでも「3食バランス良く、マイルールをなくし、本当に食べたいものを食べる」というトレーニングをしていきましょう。
３、代償行為（運動・下剤・嘔吐）をしている
標準体重を受け入れられないと、過食のたびに代償行為をしてしまいますよね。
ちなみに私は、標準体重を超えるほどに嘔吐が悪化をしました。
ただ、このような代償行為、特に嘔吐は、本物の食欲がわからなくなる原因になります。
このような代償行為をやめるためにも、心のケアをして、標準体重を受け入れられる心を育てていきましょう。
摂食障害の回復のためには、痩せ体型以外の心の拠り所をつくり、標準体重を受け入れていくことが一番大切です。
病的に痩せていなくても大丈夫、と思える心を育てることが根本的な解決につながっていきます。
ぜひ心のケアと食事のリハビリ、生活習慣の見直しの３輪で回復を目指していきましょう。
