これを見てくれている人は
「過食を治したい」
と思っているはずです。
でも、きっと治す覚悟が決まらない….という状態だと思います。
私もかつて
そうだったからわかります。
特に悲嘔吐過食の人よりも
過食嘔吐の人の方がその気持ちが強い傾向がある印象です。
今日は過食を治したいのに
治すことにも抵抗感がある気持ちを
一緒に考えたいと思います。
過食克服の覚悟が決まらない理由
「過食を今日からゼロにすると心に誓いましょう」
と言われたら、どんな気持ちになりますか?
できるかできないかは置いておいて、
「過食を手放しなさい」
と言われたら、どんな気持ちになりますか?
人によっては「やだ」と感じると思います。
では、治したいのに、「治したくない」と思うのはなぜでしょうか?
それは、失うものがあるからなんだよね。
では、みなさんは何を失いそうで怖いのでしょうか?
例えば、
①無心で食べている時の快楽感
②好きなものを何も考えずに食べられるリラックス感
③日々の緊張感から解放される感覚….
また、それに加わえ、過食嘔吐の人は
食べても太らない方法を失いたくない….
と思っていると思います。
あなたにとって、
病気でいることのメリットはなんですか?
きっとそれが
向き合うべき課題のヒントになるはずです。
非嘔吐過食より、過食嘔吐が治しづらい理由
よく、SNSでは過食症の中でも
「非嘔吐過食」「過食嘔吐」の二つにわけて語られることが多いですよね。
どっちが大変な病気で、どっちが治しづらいか…という話をするつもりはありませんし、断言できないものだと思います。
それは症状云々とかいうよりも、人によって、それぞれの地獄があるからね。
ただ、この先ほどあげた
「過食をやめたら失いそうなもの」の
食べても太らない方法を失いたくない
という気持ちだけに関して言えば、
過食嘔吐の人にしか言えない気持ちなんだよね。
そして、過食嘔吐の人にとって、それが1番の課題なんだよね。
そういう意味で、吐けない過食の人の方がラッキーです。
(こういう言い方もよくないんだけど、ここでの理論上の話だと思って聞いてください)
だって、「太りたくない」という気持ちを
過食を止める原動力にできるからね。
つまり、過食した分だけ太ってしまうなら、過食をやめたい
という気持ちを克服のモチベーションにできますよね。
過食嘔吐の人はこれをしづらいです。
ただ、例外もあって、
人によっては過食嘔吐するほど代謝がおかしくなって太る方もいるので、(過去の私もそうでした)、そういうかたは、「これ以上太りたくない」という気持ちをモチベーションにできるでしょう。
「過食したら吐けばチャラになる」と思ってみなさん過食嘔吐をし始めると思うのですが、(私もそうでした)
ただ、過食嘔吐していて、今は太らないだけで、いずれ太り始めることもあるので、少しでも直したいと思ったらその時がやめるチャンスですよ。
吐いていて吸収していないはずなのに、体重が増える…ってステージほど絶望的なことってありませんからね><
覚悟を決める前に検討すること
①無心で食べている時の快楽感
過食以外の快楽感を見つけましょう。
きっと、過食に勝る快楽ってないと思います。
だからこそ、意識的に見つけることが必要なんですよね。
目指して欲しいのは、じわ〜と感じる心温まる感覚です。
過食で味わえるほどの高揚感ではないからこそ、それを過食の代わりだと思えるまでには時間がかかる…のが難しいところだとも思いますが…><
②好きなものを何も考えずに食べられるリラックス感
リラックス感が欲しい人は、
食事を「過食以外でリラックスしながら食べられる工夫」や
食事以外のリラックス方法を見つけましょう。
例えば、
・家の中を間接照明で飾って、夜カフェ気分で味わって食べる工夫をする。
・クラシック音楽をかけながら、お酒とおつまみを楽しむ
・お風呂を居心地の良い空間にして、長風呂を楽しむ
とかね。
また、普段の食事では、
好きなものを思うままに食べられない感覚もあるんですよね。
だからこそ、好きなものを普段の食事から食べる練習をしよう!
そして、その食事を食べても太らないことを実感しましょう。
③日々の緊張感から解放される感覚….
おそらく、過食症の人が求めているのってこれですよね。
日々、物凄く緊張感を持って生活しているからこそ、爆発的な息抜きを求めているんだよね。
どういうことに緊張しているかというと、
・過食しないように気を張っていたり…
・過食症だとバレないように気を張っていたり…
・仕事でミスしないように気を張っていたり…
・太らないような生活に気を張っていたり…
・家族や友人に嫌われないように気を張っていたり…
カウンセリングをしていても、
ものすごくみなさん緊張していますよね。
ここは語ると長くなるので、また別日にお話しします。
治すまでの道のりは面倒臭いからこそ
…ここまで聞いた人は
「治すことも面倒くさそう」
って思ったはずです。
そうなんです、治すための道のりって
めっちゃ面倒くさいんです!
つまり、いろんな労力がかかって、
いろんな犠牲も生まれます。
とくに、症状が重かったり、過食症でいる期間が長い人ほど直すことが大変になってきます。
ただ、それでも回復する人がいます。
その回復する人の傾向としては1つあって
「自分を労わることをいかに楽しめるか」
という点です。
自分に厳しくすることをやめて、
休むことを許したり、
食事制限をやめて
3食好きなものを食べる練習ができたり
過食以外で、自分を喜ばせることを許すことができるひとは、
「自分に厳しくしない生活って、何て楽なんだろう!」
と思いやすく、その幸福感に目覚めて、過食以外で自分を喜ばせることを優先できるようになります。
そのためには、
なぜ自分に厳しくする考え方をしてしまうのか
というところをケアする必要があって、
その根っこを探ると、自分に厳しくしなければならなかった幼少期の心の傷があったりするんですよね。
だからこそ、自分が労わることが苦手な人ほど、
ちゃんと心のケアをすることが大切だよな〜
そこができないと、ずっと治らないよな…と感じています。