低体重の拒食さんがよくいう言葉は
「食べ始めたら、体重が一気に増えそうで怖い」
というもの。
その際に、私はなんて答えていると思いますか?
今日はそんなお話しをしたいと思います。
体重は増えるが、見た目は変わらない
まず、私は嘘をつきたくないので
「低体重であれば、食べればそのぶん健康体重まで体重は増えます」
ときちんとお伝えしています。
ただ、「健康になれば、ある程度食べても体重は増えもしなければ減りもしません」とも伝えます。
ただ、低体重から食べ始めるという直近の話をすれば
「体重は増えますが、見た目はほとんど変わりません」という説明をします。
ほぼ絶食のような食生活をしていた後に食べ始めると
脱水分1.5kg、便など胃や腸にある消化途中の量で1〜2kg増えると言われています。
拒食の人は基本「脱水」です。だから、皮膚や細胞がひからび、血液量も減少した状態なので水分をとってあげるだけで体は潤い始めるんですよね。
そして、当たり前ですが、食べた重量分は消化器官に一定期間留まるので1~2kg増えます。
ですので、食事をし始めると、その日に3kgほどは増えます。
ただ、スポンジに水を含んだ量なものなので、そこまで見た目に変化はありません。
また、極端に食べないでいた場合、食べ始めて2週間後あたり、早い人で1週間ほどでむくみが現れます。
人によっては3〜5kg、またはそれ以上増えることもありますが、栄養を摂り続けていれば水分が抜けて、ストンと体重は落ちます。
簡単にここでは説明しましたが、命に関わる低体重の方や低栄養状態の方(BMI16以下、10日以上の食事制限による低栄養状態、3ヶ月〜6ヶ月間に10パーセント以上の体重減少が見られた方)は、リフィーディング症候群の危険性があります。
リフィーディング症候群とは、 慢性的な栄養不良状態が続いている低栄養状態の方が、いきなり栄養補給を行うことにより発症する一連の代謝合併症の総称のことです。例えば、心不全や呼吸不全、腎不全、肝機能障害をひきおこすことがあります。
だから、低体重の場合、入院治療を勧められることが多いんですよね。
それは単に体重を増やすことを目的としているのではなく、このようなリフィーディング症候群を予防するために、医療の管理下で食事を増やすことを目的としています。
私も入院して食べ始めると、肺に水が溜まってしまうなどの、内臓のむくみが見られました。
ですので、自己流で食事を増やすことは少々危険なので、心配な方は医療機関で相談することをおすすめします。