暇だから過食⇨暇を好きな時間にかえる練習3つ

「仕事のない日など、予定がない日は何をしたらいいかわからなくて、過食嘔吐をしてしまいます。暇な時間が怖いです。」

カウンセリングをしていると、そんな相談をいただくことが多々あります。

飢餓状態から、趣味に興味を持てなくなる

拒食や過食嘔吐で飢餓状態になると、頭の中は「食べ物」でいっぱいになります。これは飢餓状態からくる体の防衛反応なので、摂食障害のなった多くの方が経験したことがあると思います。

この「食べることでいっぱい」の状態になってしまうと、摂食になる前に好きだった趣味、例えば音楽やオタ活、絵を描くことなどをする時間が物理的になくなっていきます。

だって、食べ物のことを考えていたり、過食している方が、脳が快感を感じ、喜ぶから。

しかし、これを長年続けていると、食べることが1日の大半を占めるようになり、それが習慣化されてしまいます。そうなると、仕事以外は常に食べ物のことで頭がいっぱいになり、本来好きだった趣味に興味が持てなくなります。

今回は、「暇な時間」を食べること以外で過ごす方法を三つご紹介します。

好きなことを見つける前に、飢餓状態を解除する

まず、暇な時間に食べ物のことを考えないようにするためには、「脳に栄養を与えること」がまず第一。そうしないと、いくら暇な時間に好きなことをしようとしても、「頭の中が食べることでいっぱい」な飢餓状態では、集中して好きなことに取り組めません。

 

暇な時間を好きな時間にかえる練習3つ

では、栄養状態が整った上で、具体的に暇な時間を過ごす方法にはどんなものがあるでしょうか。私の考える3つの方法をお伝えします。

1:物理的に過食をしない環境に身を置く

家で1人になると過食してしまう方が多いように感じます。私もかつてそうでしたが、一番有効だったのは「物理的に過食しない環境に身を置くこと」。

例えば、図書館に行って本を読んだり勉強したり。
ウィンドウショッピングに出かけたり。
好きなカフェに行ってぼけ〜っと過ごしたり。
友達を誘って出かけたり。

やろうと思えば、いろんな方法があります。その中で色々と試し、自分が心地よいと思える場所を見つけてみましょう。

2:癒される環境に身を置き、何もしないことを許す

「暇な時間が怖い」という気持ちの裏には、「暇=悪」という考え方があるはずです。暇は悪いものではありません。何もしない時間だって、立派な日々の過ごし方です。

初めはただ横になったり、ぼけ〜っと昼寝をすることに抵抗があるかもしれませんが、休むことが悪いことではありません。私は眠くなったら昼寝をするし、予定がない日は好きな音楽を聴きながら、ゴロゴロ過ごすこともあります。

ポイントは、「自分が癒されている」と実感できる環境で、何もしないこと。例えば、音楽をかけたり、アロマを炊いたり、お風呂に入ったり。自分を癒してあげることを意識してみましょう。

3:摂食障害になる前に好きだったことを試しにやってみる

3つめは「摂食になる前に好きだったことや、今興味が持てるものを、試しにやってみる」ということで、3つの中で、一番ハードルが高いものかもしれません。

しかし、これが一番大切だと思っています。、1日の中で痩せる努力や外見にこだわる時間を減らし、自分の好きなことや熱中できることを探してみてください。

それを試しにやってみることで、自分の好きや嫌いという感覚を確認し、自分の「好き」を見つける。

さらに「好き」を深めるために、次の行動を試してみる。

あわよくば、そこから派生して、関連する新しい世界に足を踏み入れ、新しい「好き」を見つけてみる。という感じに。

例えば、ある小説を読んで、その物語の舞台であるロケ地に足を運び、さらにその土地が好きになり、帰宅後にその物語が舞台の映画を見る。(これは私が実際に経験したこと。絵画好きが派生して、絵画小説の「楽園のカンバス」を読んでNYに興味をもち、実際に現地に足を運び、さらに帰宅後にNYが舞台の映画や海外ドラマを見漁りました。)

好きが習慣化されるまで、一定期間続ける

初めから「好き」なものは、なかなか見つかりません。だから、「過去に好きだったものや、現在少しでも興味の持てるものから探してみましょう」と伝えています。

その中で大切なのが、「興味を持ったら、それを一定期間試しにやってみる」ということ。好きかわからなくても、とりあえず一定期間続けると、好きな部分が見えてきたり、愛着が湧いてくるものです。(または、体に合わないと感じ「嫌い」を発見できます。)

それを繰り返すうちに、痩せ以外のアイデンティティが育ち、痩せ願望が薄れていきます。

 

初めは、なかなか集中力が続かず、好きか嫌いかもわからないかもしれませんか、とりあえず一定期間「好き」を続けてみてください。慣れてきたら、もうこっちのものです。それが趣味になり、生活の一つの柱になり、あなたの世界を広げてくれるはずです。

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