体験談37:諦めかけた就活

▼ゆるい過食嘔吐(38kg→45kg)

20歳4月~25歳4月 (約5年)

大学3年生の12月。

就活が解禁されました。

それから半年間、大学に入って一番つらい時期でした。

以下、摂食の症状以外の半年間のことをまとめました。

 

わたしの就活

2014年6月24日、

私はとある大手広告会社に内定を頂きました。

 

4月に内定をもらってくる同級生の傍ら

もどかしい2か月間でした。

 

しかし就活をさぼっていたわけではありません。

 

大学3年の12月。

就活が解禁されたころから

就活マニュアルを片っ端から読み、

SPIも参考書を3往復するほど熱心に取り組み、

自己PRは何度も訂正し完成していました。

 

私がたった1社の内定までにエントリーした社数は

200社以上、選考50社以上。

 

マニュアルに沿って

コツコツと最善の努力をしてきたはずなのに、

結果に結びつかない虚しさを悔しいほど感じました。

 

周りの友達はどんどん内定を手にし、

正直私よりも努力しているとも思えなくて

もどかしい数ヶ月を過ごしました。

 

しかし、何社も落ちるにつれて

少しずつ認めなければならない事実がありました。

 

それは「本当の自分を表現できていない」ということ。

 

私は高校2年の時に体調を崩し、

入退院を繰り返したのち中退。

 

その後、近所のパン屋で最低賃金で1年間働く傍ら、

チョークアートの教室に通い卒業しました。

 

しかし、世の中は新卒社会であり、

中卒で生きぬくには非常に厳しいと感じ始めました。

 

心機一転、独学で高校卒業認定試験をパスし、

猛勉強の末、無事に大学に入学しました。

 

月日はながれ3年から就活が始まり、

非正規として働く厳しさを知っているからこそ、

誰よりも念入りにマニュアルの型にはまろうとしました。

 

例えば、自分をよく見せようとするエントリーシート。

自分の弱点さえも美化して見せようとする面接。

 

私の人生の転機は高校中退だったのに、

選考では触れないようにしてきました。

(学校のキャリアセンターからも

あえて触れることは勧められませんでした。)

 

もちろん、自分でも納得いかない選考が続き、

本来の自分を理解してもらう必要を感じ始めました。

 

志望業界を過去にさかのぼり考え直し、

フリーターの過酷な労働経験から

「非正規雇用者が働きやすい社会をつくりたい」と思い

人材業界を見始めました。

 

それと同時に絵を描くことを得意とする私は

クリエイティブ系の企業を探しました。

 

私がラッキーだったことは内定先の選考課程が、

人間性重視であったこと。

 

エントリーシートには非常識にも、

自ら枠を増設し自作のHPのURLを記載。

 

1次面接から、1時間で新サービスの企画を起こしプレゼン。

面接では中退を含めた人生について洗いざらい話し、

途中、緊張のあまり涙を流したこともありました。

 

結果的に、求人広告を扱う企業に内定。

しかも、98%は営業職で採用されるのに対し、

2%の枠しかない企画職に抜擢されました。

 

その中でもさらに、

新卒を募集してない広告制作職の配属が決まりました。

 

「スキルはさることながら人間性が素晴らしいと思い、

全員一致で採用を決めました」と、面接官から伝えられました。

 

型にとらわれず、本当の自分を表現することで、

自分の長所も短所も受け入れてもらったと実感し、

この会社に貢献したいと強く思いました。

 

今回の就職活動を通して学んだこと。

 

それは、社会から評価される努力や理想に当てはめ、

不都合な自分を隠して会社に気に入ってもらおうとするよりも、

覚悟を決めてありのままの自分を自分の言葉で語ることが

満足のいく会社との繋がりと、

相互理解をもたらしてくれるということ。

 

個性を認めるということは私自身だけでなく、

採用企業側にとっても良い効果を生むということ。

 

「数字でも、学歴でも、容姿でもなく、

ありのままの個性が評価される世の中になってほしい。」

この願いは私たちの努力でかえられると思います。

 

一人一人が満足いく仕事に就くという積み重ねで

個性が認めあえる社会に近づくと信じています。

 

この経験を私はこれからもずっと忘れずにいたいし、

もし、私と似たような気持ちをもつ後輩がいれば、

伝えていきたいです。

 

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