人は生きていく以上、誰かとコミュニケーションすることは避けて通れません。
そして、対人関係はスキルです。スキルということは、誰でも練習したり意識をすると身に付けることができ、スキルが高まるほど生きづらさを感じることが減ります。
今回は私の「人と接するコツ」と、人と接する上で意識していることを「家族編、友人編、仕事編」にわけてお伝えします。
食事はコミュニケーションの一つ
私は摂食障害の時、人と距離をとるのが難しか覚えがあります。
というのも、自分は摂食障害で悩んでいるのに、それを周りに隠して生活していたから。
だから、根底には常に「私の気持ちなんてわかってたまるか」と思っていました。
しかしその反面、「私の気持ちをわかってほしいのに、どうしてわかってくれないの」という気持ちもあり、いつもまわりに壁をつくって独りよがりになっていました。
いざ仲良くなろうと思っても、近づきすぎると拒絶したくなるし、遠すぎると寂しく感じていました。
何より、人と食事をすることが難しかったので友達との外出ができず、どんどん周りと疎遠になっていきました。
しかし、摂食ブロガーさんと会ったり、大学に入学したりするうちに、徐々に人との食事に慣れ始め、友人関係も良好に保てるようになりました。そうしているうちに、「この人たちと仲良くなりたいから、外食の恐怖は後回し!」と思えるようになり、それが克服のモチベーションに変わりました。
人間関係を良好に保つスキルは磨ける
正直、周りにどう思われたいかは、ある程度「魅せ方」でコントロールできます。
要は、好かれたかったら相手に気に入られるような行動を、嫌われても構わなかったら、何も配慮しない行動をすれば、その気持ちは相手に伝わります。
ただ、素の自分が大切だとは思いますが、社会常識として、自分の気持ちに正直になりすぎて、わがまま放題するのは好まれませんよね。あとは、無愛想で過ごしていたら不快感を与えるだろうし、食べ物のことで頭がいっぱいになりイライラしていたら、周りもいい気分にはなりません。
ですので、一般的に相手に不快感を与えであろう言動は、ある程度コントロールする必要があります。
ただ、摂食障害の人ってもともと周りの空気を読みすぎてしまう節があるので、自分の気持ちを表現することを抑えがちだと感じています。
だからこそ、自分の気持ちを時と場所を選んで相手にきちんと伝えたり、態度で示すスキルを磨くことは、摂食を克服する上では大切でしょう。
コツは「適切に」伝えること。
意識の仕方を変え、場数を踏むと上達するスキルなので、これを機に一緒に高めていきましょう。
ってことで前置きが長くなりましたが、私の意識していることを家族編、友人編、仕事編でお伝えします。
仕事編などは学生さんにとってはまだ早いスキルかもしれませんが、知識として知っていると、生活する上でいいヒントになると思います。
家族編3つ
1.家族だからこそ、自分の気持ちを馬鹿正直に伝える
唯一、どんなに相手を傷つけても、あなたのことを見捨てないでいてくれる存在が家族です。(程度もあると思いますが)
友人に感情的に気持ちをぶつけるくらいなら、まずは家族で伝える練習をしてみることをお勧めします。初めはぶつかることもあるかもしれませんが、家族の絆ってそう簡単に壊れませんよ。
ただ、感情的に気持ちをぶつけるのではなく、「言葉を選んで伝えること」。
相手に伝わらない言葉を選んでも、何も届きません。
よくありがちなのは「家族なんだから、言わなくてもわかるでしょ?」という考え。これは傲慢です。家族でも100パーセントわかりあえるわけではないし、家族だからこそ、誤解して伝わってしまう場合もあります。
言っても伝わらない場合は、自分の伝え方が足りなかったり、言葉が適切ではない可能性もあるので、一度のトライで諦めないで、3回くらいは伝えてみましょう。(これで伝わらなかったら、相手も何か不安を抱えているのだと思います)
2.過去に言えなかったことを解消する
「実はあの頃こう思っていた」
「あのお母さんの言動が嫌だった」
ということが心の中にあるのであれば、思い切って伝えてみましょう。この言えなかった後悔が摂食障害の原因の一つになっていたり、これが原因で仲がこじれている可能性があります。
わだかまりが解消し家族が自分の一番の味方になってくれると、安心感が芽生え、心の支えになります。
3.イベントを利用して感謝を伝える
思春期をすぎると、家族に感謝を伝えるのって照れ臭くなりますよね。そういう時は誕生日や母の日を使って日頃の感謝を伝えてみることをお勧めします。
お花一本でも、お菓子ひと缶でも、嬉しいものです。
友人編4つ
家族と違い、なんでも許しあえる仲になるのは難しいもの。しかし、一度そういう仲になれたら、一生ものなのが友人です。友人と良好な関係を続けるために私が大切にしている4つのポイントを紹介します。
1,とにかく相手の話を聞く
相手の話を親身に聞いてあげると、自分に信頼を寄せてもらいやすく、自分の話もしやすくなるでしょう。
2.できない約束はしない
断るかもしれない約束をしてドタキャンすると、相手も自分もいい気持ちにはなりません。
3.10人の知り合いより、1人の大親友を
知り合いっていくらできても心が消耗するだけな場合もあります。
満遍なく友人と付き合うことも大切ですが、たった一人でもいいから、自分の素直な気持ちを伝えられる親友がいることが理想。心の支えの面から言えば、友達は数ではなく質が大切です。
ただ、親友を一人だけにして依存してしまうと、その親友が忙しい時にさみしい思いをしてしまう可能性があるので3人くらいつくっておくのがベストかな。
私は心の底から弱音を吐ける友人は5人くらいいます。その5人といっても、1人は人生全般のこと、2人目は夫婦関係のこと、3人目はキャリアのこと、4人目は子育てのこと、5人目は趣味のこと。みたいに一人一人話す内容は違います。
それぞれで深い話をすることができ、バランスよく信頼関係を保つことができています。
4.弱音は思い切って話す
摂食障害の人って甘えるのが苦手な人が多いですよね。「頼ったら迷惑かけちゃうのでは?」「弱音を吐いたら嫌われちゃうのでは?」という不安が先行して我慢してしまう。
しかし、人って頼られると嬉しいもので、弱音ってぶつけてもらえると寄り添いたくなるもの。
だから、ここぞという時やこの人にはわかって欲しいと思う時に、思い切って伝えてみましょう。
仕事編5つ
仕事がより円滑に進むためのコミュニケーションのコツをまとめました。
1.誰よりもあいさつをする
基本中の基本ですが、基本の積み重ねが、いい人間関係を生みます。恥ずかしくても自分からあいさつすると、相手は気持ちが良くなるものです。
あいさつするか迷ったら、あいさつしてみる。と決めておくと楽かもしれません。
2.10分前行動
時間を守ることって、信頼度の一番の指標になります。
3.心から明るく振る舞う
明るそうに振る舞うのは疲れますが、自分でその場を楽しむ工夫をし、心から明るく振舞っていると、その場に必要とされる人間になります。つまんなそうにブスっとしているよりも好感をもらえます。ただ、ポイントは「心から」です。もし、違和感を感じるのであれば、自分自身のエネルギーが満ち足りていない状態だと思うので、心を満たすことが先決です。
4.プライベートでは仲良くなりすぎない
仕事は仕事。プライベートはプライベート。で割り切っていた方が、休日にリフレッシュしやすい面もあります。(これは人によりますが)
ただ、職場にも1〜2名、それとなく相談できる人がいると、居心地が良くなったり仕事がスムーズに進むことが増えるでしょう。
5.仕事でファインプレーをする
仕事でファインプレーをすると、単純に相手に喜んでもらえます。
大切なのは、職場の人を喜ばせるために仕事をするのではなく、クライアントのために仕事をすることは忘れないようにしましょう。2022