摂食障害の方って、完璧主義だったり、頑張り屋だから、職場でも頼りにされたり、責任のあるポジションに配属されたりするもの。
しかし、どんどん仕事にのめり込むうちに体重が減り、気づいたら拒食症になっていたり、低体重で体が思うように動かなくなる方も、読者の中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
質問をくださったにこさんも、会社を休めないと感じている1人。
結論から言うと、「あなたの代打はいくらでもいる」と言うこと。今回は「摂食障害を本気で治したいなら、仕事を休む覚悟を持とう」という話です。
絶対に休めないと思っていた過去
私は拒食になった高校1年の時。吹奏楽部に所属し、定期演奏会の1週間前にドクターストップが出て出演することができませんでした。
私はソロパートの多い楽器で、またダンスを踊る役だったので、私が抜けると迷惑をかけてしまうもの。
でも、結果的にどうにかなるものでした。
確かに私が抜けることで、仲間が余計に練習したり、フォローに時間が取られたのは事実。
でも、どうにかなるものでした。
また、会社員時代も、体調不良で早退したり、欠席することもありましたが、確かに上司に迷惑はかけたけれど、それも上司にとっては仕事のうちなのです。
「この仕事は自分しかできない」というのは幻想
「この仕事は自分しかできない」と、何が何でも会社に行こうとする人がいます。
または、「この仕事は、他の誰にも難しくてできない、私しかできないもの」という自信を手放せない方もいます。
しかし、「この仕事は自分しかできない」というものを手にいれることで、自信がつくのは幻想でしかありません。ただ「成果」を自信にしているだけで、ありのままの本来の自信ではありません。これは低体重と一緒で、その成果を手放した途端、あなたのアイデンティティが崩れ去ってしまうもの。ですので私は幻想と呼んでいます。
摂食障害を治すために仕事を休む覚悟はありますか?
この話は、自分は抜けても世の中にはなんの支障もない、と悲観的になる話ではありません。
確かに、あなたが抜けることで仕事のクオリティーに差が出て来るかもしれませんが、誰かの命を奪うものではありません。
むしろ、あなたの命を削ってまで成し遂げなければならない仕事って、どんなものでしょうか?
この例えを出すのは不謹慎かもしれませんが、例えばジャニーズのあるグループでメンバーが抜けたり、グループが解散したり。または芸人さんが休養したり。
レギュラー番組を何本も持つ国民的スターでも、辞めたり、休んだり、休養したりできる世の中なのです。
「自分が休んだら仕事が回らなくなる」というのは、一時的なもの。必ず代わりがいるもので、そうやって世の中は成り立っているのです。
仕事を休むのは怖いかもしれない。休むことで罪悪感を感じるかもしれない。
でも、本気で摂食障害を治したいのであれば、「治すために休む覚悟」が必要です。(特に低体重や重度の鬱症状がある方)
人生100年。そのうちのたった1年を休んだって、バチが当たることはありません。頑張り屋のあなたは、もう十分、社会に貢献してきたはず。
一度休んで、ちょっと自分を客観的に見ることで、今後の人生の過ごし方が変わるような場合もあります。
会社の中で、いくら優秀と讃えられても、会社の一歩外に出れば、一従業員に過ぎない。
世の中で、何かの才能をいくら讃えられても、その人自身が幸せでなければ、その賞賛は賞賛でしかない。
自分の幸せの基準を大切にしよう。
— あかね@摂食克服 (@akane_edcare) August 8, 2019