強さではなく、しなやかさを目指そう
「また上司に怒られちゃった…」「テストでひどい点数をとっちゃった…」「友達を傷つけちゃった…」
そんな「失敗した」と思う経験があるたびに、心がぽっきり折れて、時には過食をしてしまう。
その結果「過食に逃げる私は弱い、情けない」と自分を責め、またパフォーマンスが落ちストレスが溜まる悪循環に陥る。このような状況、あなたも経験がありませんか?
私も摂食障害を克服する過程で、何度も「病気なんて手放して、強くなりたい」と思っては、やっぱり強くなれなくて過食して不登校になったり、バイトをドタキャンしたり。いつも「私なんて弱いクズだ」と決めつけていろんなことを投げ出してきました。
そんな時、とある雑誌で「絶対折れない心の強さではなく、何度でも立ち上がる力のあるしなやかさが大切」というフレーズが目に飛び込んできました。
「絶対折れない心は目指さなくていい」
その雑誌には「木の枝」を例にあげていました。
・強い枝は、小さな衝撃にはつよいけれど、一度ポキっと折れてしまうと修復が難しい
・しなやかな枝は、ふにゃふにゃして使い物になりそうもないけれど、ポキっと折れない
つまり、強い心は一度折れると立ち上がれないけど、弱くてもしなやかな心は、何度でも立ち上がることができるのです。
これを読んだ時、「あ、私は強くならなくていいんだ。弱いなら弱いなりに回復力を磨いていけばいいんだ」と、希望の光が見えました。
これは心理学的にいうと「レジリエンス」と言います。レジリエンスとはつまり、困難や脅威に直面している状況に対して、「うまく適応できる能力」「うまく適応していく過程」「適応した結果」を意味する言葉のことを言います。レジリエンスについては、「レジリエンスとは? 心が折れやすい人の特徴、レジリエンス向上の重要性」に分かりやすくまとまっていますのでよければぜひ。
回復力を高める方法
私はどちらかというと、世間一般的にメンタルが弱いです。HSPの気質もあるので、あらゆる感覚が敏感で、人の感情も読み取ってしまい、深読みしすぎて落ち込むことも多いです。
ただ、摂食障害のことと違うのは、落ちやすいけれども、回復する手段を知っています。
この回復力は後天的なもので、スキルとして身に付けることができます。
レジリエンスの力を身に付ける方法は様々な情報が探せば出てくると思うので、ぜひ検索してみてください。
ちなみに、私が今でも実践している方法を紹介します。
1、事実を整理し、正しく知る
「落ち込む」という状況は、独りよがりなネガティブさが強く影響していると気付きました。より客観的に捉え、相手の気持ちを深読みし過ぎるなどの思い込みがないかを確認します。その上で、もし自分にあきらかに非がある場合(仕事でミスしたなど)は、相手に素直に謝ったり、次にミスを起こさないための対策を考えます。
2、同じ状況は長くは続かないと思って、時が過ぎるのを待つ
「時間が解決することもある」というのは事実です。ですので、時間が解決するまでじ〜っとお布団の中ですごすことも吉です。永遠に泣くこともあります。寝ることもあります。ただ、「同じ状況は長く続かない」という心持だけは忘れないでいます。
3、自分の落ち着く方法を知る
気持ちが浮上するまで、ただただ待つことが辛い場合は、回復のスピードを上げるためにできることをします。例えば、私の場合は「とにかく自分を甘やかす」です。例えば、好きな音楽を聴いて寝たり、映画を見たり、美容院に行ったり、ちょっと高いデザートを食べたり。
ここで、摂食障害の方は食に走りやすいと思いますので、できれば食べること以外で自分を癒す方法を見つけていきましょう。