体重計は誤差がある。何度乗っても意味がない理由

摂食障害の方、特に低体重の方に多くみられるのが、毎日体重計に何度も乗る習慣です。

私もかつて拒食だった頃、1日に何回も体重計に乗ってました。
(朝一が一番軽くて、寝る前が一番重かった。)

今回は、体重計に何度も乗ってしまう心理と、体重計から解放される方法をお話しします。

体重計依存の心理

体重計に1日何度も乗ってしまう習慣は、体重計に依存している状態です。

体重計依存の方は、体重計の数値に一喜一憂します。

そして、多くの場合、体重が増えていても減っていても心がザワザワします。

例えば、体重が0.1kgでも増えていたらパニックになって拒食や過活動になったり。
逆に減ってたら安心して過食をしてしまったり。

増えていても、減っていても、体重という数字に振り回され、気持ちはいつもイライラ、ネガティブになります。

体重計依存の原因

では、そもそも摂食障害の方がなぜ「体重を知りたい」と思うのでしょうか。

そこには、「もっと痩せたい」という気持ちの他に、「体重を管理したい」という理由があるように感じます。

「体重を管理したい」というのは、体重を管理する努力ができているということで、「自分をコントロールしている」という達成感を感じたいのです。

しかし、「体重をコントロールできる達成感」を感じたい気持ちの裏側には、「本来達成したいけど、できない問題」を抱えています。

例えば、
「試験でいい点数を取りたい、けど勉強を頑張れない」
「彼氏が欲しい、けど告白する勇気がない」
「将来の夢を見つけたい、けど何がしたいかわからない」

このように、将来の不安や達成できない目標を抱えきれなくなる、つまり目標を達成できないことや曖昧な将来を受け入れることができないと、「他のもので達成感を感じたい」と思うようになるのです。

そこで身近で好都合なのが、体重です。
なぜなら現実の不安は目に見えないので管理しづらいけれど、体重は数字で現れるから管理ができるからです。

まとめると、摂食障害の方は不安や恐れから自分を守るために、体重をコントロールしたいのです。

従って、体重計を手放すためには「不安や恐れに向き合うことが必要になります。

体重計を手放すための心得

それでは、体重計の手放し方について3ステップで解説します。

(1)体重計は誤差がある

まず、体重計には誤差があることを知りましょう。

事実、
・家庭用の体重計は誤差がある
・デジタルよりアナログの方が軽く表示される傾向がある
・アナログは内部のバネが劣化する
・デジタルは使用場所、重心が機体に影響を与える

私も以前、体重計に依存していた頃に乗り比べたら誤差がありました。
私が乗ったのはデジタルとアナログでしたが、同時にそれぞれ乗ってみると、いつも1kgくらい誤差がありました。

またデジタル体重計には、骨密度系や体脂肪計がついているタイプもありますが、医療用やハイグレードのものでないと正確には測れません。
なぜなら、重心、体水分量、体温、使用場所が結果に影響を及ぼすからです。
私も体脂肪計がついているタイプでしたが、乗る位置やお風呂に入った後では微妙に数字が変わりました。

つまり、デジタルもアナログの体重計も、一つの目安に過ぎません。

(2)体重は常に変動する

体重は1日の中で変わって当たり前です。刻々と変動し続けるものです。
例えば、女性は体重は1日の中で約2kg変化します。
0.1kgなんて水を飲んだり、汗をかくだけで変化します。

また、生理中や塩分過多の翌日はむくみで増えることもあります。

つまり、ほとんどの場合、体重の増減は体内の水分量によって変わります。

だから、体重が増えたというわけではなく、単に「体の老廃物(尿や便)の変化と、腎臓と膀胱の液体が移動した結果」です。参考

水分が増える、つまり体がむくむ要因は、塩分、食品に含まれる水分、生理、過活動、脱水状態、アルコール、炭水化物を多く取った場合といわれています。

炭水化物を抜けば体重が落ちやすいと言われているのは、単に炭水化物を消化する過程で水分が体に蓄えられるだけであって、食べたら食べただけ脂肪になっているわけではないんですよね。炭水化物は太る食べ物ではないというお話は、またどこかでお話しします。

(3)摂食障害さん以外、周りの体重を気にする人はいない

何より、体重は普段、周りの人に申告するものではありません。相手の体重を意識して接している人はいません。

【例外:体重計に乗っていい場合】

「摂食障害が治ること=体重や体型に縛られなくなること」

だとすると、いつか体重計にのることを止める必要がありそうですよね。

しかし、「体重計にのることをやめなくてもいい場合の人」がいます。

それは、一概には言えないのでカウンセリングでアドバイスするようにしていますが、
例えば「拒食治療中」の方は、体重計を頼ってもいいと考えます。

つまり、体重計に乗ることによって、安心して食事量を「増やしていける」のであればしてもいいと思います。

最優先事項は「食事を食べること」なので、体重計に乗れば食事をとれ、増やすことができるのであれば、納得するまで乗っていいと思います。ただ、本来体重は目安でしかないので、安心して手放せる感覚になったらやめてみましょう。

克服方法:体重計に乗らない習慣づくりを

体重の克服方法ですが、心のケアと行動療法の両輪で取り組むことが大切です。

心のケアは、先ほどお話しした「体重をコントロールしたい気持ちの裏にある不安や恐れを解消する」こと。
行動療法は脅迫症状の治療と同じように、徐々に体重計に乗る頻度を減らすことです。

私はカウンセリング時、とにかく体重計に乗る「クセ」をやめましょうと伝えています。一度勇気を出して乗らない日を作ってみてください。初めは我慢しても乗りたくてうずうずしてしまうこともあるかもしれません。逆に体重を知らないことで不安になり、拒食になってしまうことがあるかもしれません。それでも、どこかでやめてみるのです。1日に10回乗っているのであれば、まずは2回、1回と減らしましょう。

最後に自分に問いかけてみてください。
あなたは一生、体重計に縛られた生活を送りたいですか?旅行にも、体重計を持っていきたいですか?

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