▼ゆるい過食嘔吐(38kg→45kg)
20歳4月~25歳4月 (約5年)
縁を切ったブログ友達
大学入学とともに
私は摂食障害のブログを
チェックしなくなった。
「今日もカショオ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆」
みたいな馴れ合いが嫌だったからだ。
そして、今まで月に1度
ご飯を食べに行っていた摂食仲間とも
距離を取るようになった。
摂食障害のことを
もう思い出したくなくなっていた。
ただただ、普通になりたかった。
普通の女子大生としての感覚を
感じてみたかった。
新たなブログでの出会い
しかし私は、ブログを通して
新しくコンタクトを取った方がいた。
私と同い年で2つ学年が上の女性。
彼女はブログで
摂食障害をカミングアウトし
完治したと書いていた。
そして、大学では
ベジタリアン食を切り口に食育をする
学生団体を立ち上げ運営していた。
いわゆるインカレサークルだ。
私はさっそくメッセージを送り
2人で会うことになった。
入学して1週間もたたないうちのことだった。
ベジタリアン料理の出会い
2人で会う場所はもちろん
ベジタリアン料理が食べられるカフェ。
(私も彼女もベジタリアンではないが)
大学生になって初めての
外食での夕飯だったが
病気を理解してくれている相手だったし
すべて植物性の食事だったので
体にやさしいような気がして
安心して楽しむことができた。
ベジタリアン料理は
別にカロリーが低いわけでもないけどね。
彼女と何を話したか忘れてしまったが
「摂食障害で苦しんだ時間を取り戻して欲しい」
という彼女の言葉を今でも覚えている。
そして、この日から私のテーマになった。
「摂食障害で失ったJK時代を取り戻す」
もう、病気を理由に
やりたいことから逃げるのは嫌だった。
確かにこの頃もまだ
週に2回は過食嘔吐をしていたけど
(結局大学4年間で過食嘔吐は治らず)
私はもうあの引きこもり時代に戻りたくなかった。
そして私はこの学生団体で
一緒に活動をすることになった。
夕飯のタブーを壊した
食育団体に入るとすぐに
新しいプロジェクトが立ち上がり
私はメンバーに選ばれた。
ミーティングは
学校が終わった後の夜。
私はまだその頃、
18時までに家に帰り
夕飯を食べることを日課にしていたが
この際そのルールをやぶることにした。
MTGに参加したいという思いの方が
痩せたいと思う気持ちより大きくなった
現れのようだった。
プロジェクトメンバーは
学生が5人、プラス社会人数名で
もちろん全員初めましてだった。
MTGは毎回
ベジタリアン料理屋だったので
食事を気にせず参加しやすかった。
もちろん代表以外のメンバーは
私が摂食障害だとは知らなかった。
都合よく隠せばいい
食育の話し合いをする上で
「なぜこの活動をしているのか」
という話題になった。
まぁ、根本的な話なので無理もない。
私は意を決して
「4年前に拒食症になり
食事が体を作るということを実感した」
と発言したが
過食嘔吐のことはあえては言わなかった。
病気をカミングアウトすることは
私は割と賛成派だけれども
全部を全部言わなくてもいいと思っている。
初めての告白
その後、メンバーの1人と
プライベートでご飯に行く機会があった。
その子は拒食症ではないが
アトピーやアレルギーの経験から
ベジタリアン食を好んで食べる子だった。
私はその子に拒食症だったことや
まだ食事がうまくできないことがあることを
自然の流れで伝えた。
「引かれるだろうな~」
っとちょっと覚悟していたが
遠慮なく普通に質問してくれたり
ただ事実を事実として受け入れてくれた。
私は嬉しくて、ちょっと泣いた。
自分が思っているよりも
病気でいることを恥ずかしがることないと思った。
この団体は居心地が良かったので
休むことなく参加できた。
きっと食の趣味が合うから
気があう人が多かったのだと思う。
そして、苦手な外食の誘いも
ほとんどベジタリアン食の店なので
安心して行くことができた。
結局、卒業し社会人になった今でも
この活動のお手伝いを
私はさせていただいている。
もはや、ライフワークになっている。
それほど、私にとって
壁が扉となる出会いだった。