vol.8:何年かぶりに生理が来た

カウンセリングを受けている一人、アイさんのケースを今まで7回に渡って内容を公開してきましたが、少しずつ前進されている様子が伺えます。(アイさんには了承を得ています)

今回はアイさんの8回目の面談。現在、低体重でドクターストップにより休職中。拒食、過食嘔吐を乗り越え、体重増加を少しずつ許せてきている最中。

現在、復職を早めたい自分と、認めない主治医の間で、悶々とする日々を送っていらっしゃいます

今までの歩み

今週の様子

前回は自死の念がちらつき、私もひやっとするようなメッセージをいただき、心配をしていました。しかし今回は開始から声が明るく、彼女の中で大きな変化があったことが伺えました。

・親友からの連絡

前回のカウンセリングの後日、まだ自死の意識が頭にチラ付いていた所へ突然、滅多に連絡を取り合わない親友からLINEが来た。(どうしてるかなって思った時にどちらかが連絡してみる程度、お互いの生活に割り込まず、良い意味で距離を保っている仲)

無理矢理なこじ付けかもしれないが、この時に親友から連絡が来た事に「これは、まだ諦める時ではないという知らせだ、わたしに生きろという声だ」と感じ、生きる意欲を取り戻せたそうです。

・体重が30kgに到達し、生理がきた

低体重により何年も止まっていたが、3日間出血が続いた。薬によって起こしたのではなく自然に起こった事や、その時の生理痛にも「わたしは確実に健康になってきている、この痛みも健康の証なんだ」と体感し、す青に喜ぶことができたそう。上記の、親友から連絡が来た同日に起こった事で、益々生きる意欲が増大したそうです。

・母親の元に自分から出向いた

上記の事を直接報告したいと思い、いつもは母から「この日においで」と言われるのを待っていたが、自分から「そっちで一緒に夕飯を食べたい」と連絡し、母も受け入れてくれて、わたしの報告に乾杯した。

・苦手なうどんをたべれた

翌日は、母が昼間に「うどんでも食べたいな」 と漏らした事に、少し悩んだが一歩踏み出そうと「すぐそこのセルフで良かったら、食べに出よう」と自分から外食に誘った。小サイズにしたが、うどん一人前を残さず食べ、普段はあまり気の進まない物だが、野菜かき揚げも食べた。(これは母と半分こしましたが…)

母はわたしの姿に喜んでくれて、自分自身も嬉しく思い「おいしかったね」と喜び合った。

・体重が30kgを超えた

昨日より300~400g増えても、手放しで良かったと思える日ばかりではない。しかし、前に比べて喜べるようになった。

・日記が自分を救ってくれた

アイさんは食事記録と、日々あったことを日記につけているそう。時々マイナス思考になったり、食事の恐怖が襲っていても、少し前の日記を読んで、自分の頑張った証をかみしめたり、「これだけ食事を食べることができた日もあったんだ」と、過去の自分に勇気を持つこともできているそう。私から日記を進めたわけではないけれど、とてもいい習慣だと感じています。

・自分自身で復職する時期、目標を立て直した。

今までは「いつ復職出来るほど回復出来るのだろう」と受け身の姿勢で、それが先の見えない不安にも繋がっていたが、夏場の繁忙期には自分も会社の一員として力になれる様に、6月頃の復職を目指そうと決めた。

主治医にそれを相談した所「最近は体重増加も順調だからこの調子ならその時期の復職も見込める、入院もせずここまで来れたのだから出来る、頑張りましょう」と、応援して下さった。

(休職する前から入院は何度も勧められて来ましたが、以前に入院経験が有り、食事治療や環境がかなり苦痛だったのを覚えているので拒み続けました)

6月頃の復職を目指せば残り期間もあまり無い上に、会社の意向次第では復職に対してどう判断されるか定かではなく、不安や焦りを感じる部分もあるが「その時はその時」と考えている。

目標を立て直し「回復を待つのではなく、自分が回復させるのだ」と、前向きな姿勢でいる。

前回は、不安定だったこともあり、この1週間の目標をもうけませんでした。私からは「気の向くままに過ごしましょう」としか伝えていなかったのに、アイさんは浮き沈みもする中、なるべく気負いをせずストレスを感じない様に過ごしたそう。その中で、ご自身で自分自身を見直し、目標を立てられたこと=一人で考えて前に進めたことは、一つの大きな自信になったのではないかと感じています。

次回の目標

・食事に好きなものを一品追加する

食事内容や生活習慣に別段と代わり映えした事は有りませんが、自分なりに出来る事に努め、前進出来ている様に感じています。体重増加や体型の変化を手放しで喜べる時ばかりではなく、やはり嫌悪感や戸惑いは感じているそう。

それでも、6月に復職することを目標に立てたので、もう少し食べることを頑張ってみようと提案。

嫌いな炭水化物などを増やすのではなく、自分の好きなもの(アイスでもおかずでもなんでもいい)を一品増やす約束をしました。

まだ波はありますが、気分が乗っている時は自分なりに前向きに考え、行動をしてみると、その波は次第に右肩上がりになっていくのではないかと思います。

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