vol.23:人を信じるということを実感

カウンセリングを受けている一人、アイさんのケースを今まで22回に渡って内容を公開してきましたが、少しずつ前進されている様子が伺えます。(アイさんには了承を得ています)

今回はアイさんの23回目の面談。現在、低体重でドクターストップにより休職中。拒食、過食嘔吐を乗り越え、体重増加を少しずつ許しながら、なんと自力では生理が来ました。

現在、復職を早めたい自分と、認めない主治医の間で、悶々とする日々を送っていらっしゃいます

今までの歩み

  1. 休職中なのに体重を増やせない
  2. 病気と共存するのではなく、完治させる
  3. 先取り不安をやめ、いいイメージをして一歩ふみだす
  4. 嘔吐をするために過食をしない
  5. 一人でお酒を飲むのを辞める
  6. 自分のことを大切に思わない人とは会わない
  7. 凸凹を繰り返して克服へ向かう
  8. 何年かぶりに生理が来た
  9. 見栄をすて、甘え・頼ることができた
  10. 30kgを超えたから復職したい
  11. 復職を許可しない主治医
  12. スイーツしか食べたくない
  13. 栄養バランスのいいものしか選べない
  14. 総カロリーが足りない
  15. 食事と運動は切り離して考える
  16. 体の回復の次に、心の回復がある
  17. 過去の傷に向き合う
  18. 相手を許せなくても自分を否定しない
  19. 白米を食べたくない
  20. 過食嘔吐をする裏には理由がある
  21. 過食嘔吐に溺れた2週間
  22. 友人に甘えるのも治療の一つ

今週の様子

毎週カウンセリング前に、アイさんからこの一週間の報告をいただきます。

【前回立てた目標について】

・「親しい人に自分から連絡、交流する」

⇒親友に連絡し、近いうちに会うことにした。(互いの都合もあるので日は未定)

【現状経過について】

・自分からラインで親友に連絡し、悩みや迷い、苦しい気持ち、状況の一切合切を話した。
親友からの返信は適当な相槌や、無責任な慰めや励ましの言葉ではなく、わたしの今やその先の事までも慮る、本気でわたしと向き合ってくれていると感じる内容だった。
自分の愚痴や弱音を他人に言う事を「自分が弱いだけだ、みっともない、相手の負担になってはいけない、言うべきではない」と考える所や仕事についても、「愚痴も弱音も言えばいい、楽しい事を共有するとの同じ感覚、乗り越える為の力を分けてもらう事は悪い事じゃない」「今までが一人で頑張りすぎた、一人で頑張る事とそうでない事のバランス考えてこれからは誰かと一緒に頑張る時間を増やして」「仕事の事は元気になってから考ればいい、けど自分のために働くこと、大事にするべき事の優先順位も考えて、転職も入れて色んな選択肢を考えてみて」と様々なアドバイスをくれた。
ショックな出来事やしんどい時、打ちのめされている時にはその事ばかりに埋もれて自閉してしまい、視野も狭まり自分で自分の道を塞いでしまうが、気持ちを立て直し冷静に思考する事が出来るようになってきた今は、親友の言葉を素直に受け入れ納得する事ができた。
相手の言う通りだと賛同し、自分自身を省みてわたしの思考は頑固な自尊心と過度な勘繰りが多いと感じ、違う視点での意見に良い影響を受け、話して良かったと思った。
また、相手の文章の中にはわたしを諭す言葉はいくつも有ったが、わたしの意見に共感してくれる言葉も有り、一つも否定する言葉が無かった所に「わたしが間違ってると言いたいんじゃない、ちゃんとわたしの意見を受け取った上で彼女の意見を返してくれている、こういう考え方もあるって教えてくれてる、彼女はわたしを対等に見てくれている」と感じ、何よりはっきりと「常に味方でいたい」と言ってくれた事に、今まで生きてきた中で恐らく初めて心の底から「自分は一人じゃない」と思い「人を信じる強さ」を理解した。

・「今すぐじゃなくていいから会いたい」と伝え、親友は「いつでも大丈夫だからそっちが良い時に会いに来て、約束してたケーキ屋さん一緒に行こう」と返してくれた。
直近の用事が済めば、近々会いに行こうと思っている。

・飲みに誘ってくれたアルバイトの子は、まだ自分から外出には誘っていない。
急にあれこれ予定を入れて逆に疲れても良くない、無理に自分のペースを変えなくて良いとも思い、親しい人との交流や外出は徐々に増やしていこうと考えている。

・過食嘔吐は1度も行っていない。
「悔しい、惨めに思うんだったら尚更早く良くなろう、復職して元気に働く姿を見てもらう」という気持ちが強く、夕飯の量や炭水化物の摂取量を増やそうと考え、根菜類の副菜を追加し、魚ばかり食べていたが肉も食べる様にしたり、ご飯は苦手なので極力それに近い物(お団子、わらび餅、葛餅等の和菓子)を頻繁に食べ、ケーキやアイス等の好きなスイーツも食べている。
「ちょっと頑張りすぎた」と思うくらいに量が過ぎてお腹が苦しく寝付けない日も何度かあったが、吐いてしまおうとは思わなかった。
以前は「食べた物を吸収したくない」と肥満恐怖を感じていた部分も、今は「栄養を吸収して元気になろう」と思うようになっている。

体重はこの一週間で1kg近く増えた。(今朝の時点で31.9kg)
低体重でそれが自分の姿としてきた時が長かった事も有り、急な体重増加には正直怯んでしまうが「元気になりたい、体重増加を恐れない」と必死に言い聞かせ、昼食を抜いたり、余計な運動をしたり、夕飯を減らしたりする事は一切していない。

今回のカウンセリング内容

食事や運動のこと

・食事量、体重が増えたのは良い事と思っているが、食事量を増やすなら復職に備えて運動量を増やし体力や筋力がつけた方がいいのか。今は歩行運動はやめていて、買い物に行く、多少体をほぐすのは必要かと思い一日3回のラジオ体操と左右10分ずつのフラフープだけ毎日行う程度で、日中は読書ばかりして殆ど動いていない。

⇨私は運動はしなくても良いと判断。普通の人でも、あまり運動は意識して過ごしている人は少ないので、体重を増やす必要のあるアイさんは今はそれに取り組む必要はないと考えています。

生理について

・以前に「生理が来た」と話した月以降、一度も来ていない。低体重によるものでなければ、婦人科へかかって診てもらった方が良いのか考えている。
あかねさまが低体重により生理が止まった期間があれば、何kgくらいで止まって何kgくらいでまた順調に来る様になったのか、良ければ参考までに教えて下さい。

⇨生理の話をすると、私の場合、154cm42kgを下回った頃からピタッとこなくなってしまいました。

私の場合、標準体重の8割を切ったら生理が止まるのかなという印象。私は154cmなので41.6kgがちょうどそれに値するのでだいたい重なりますね。(医学的な根拠はなく、体質にもよります)

生理が復活した体重もそれくらいでした。

ですので、あいさんの場合は48kgの8割である38kgが目安かな?

ただ、産婦人科に行っても、まずは「体重や体脂肪を適切な値にするように」と言われると思うので、復職OKが出るまでは様子を見て、先生と決められたら良いと思いますと伝えました。

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