症状別の対処法。あなたはどの段階にいる?

私はダイエッターor拒食症?

拒食から過食に移行したかな?

過食嘔吐は治らないのかな?

ご自身やご家族が摂食障害の疑いがあると思った時、症状に対して適切に対処できるかで克服のスピードが変わってきます。また、摂食障害は放置すればするほど、治るのが遅くなる傾向があります。

しかし、摂食障害とひとえに言っても、嘔吐なしの過食と、ありの過食のように、症状の段階によって対処法は変わります。まずは、症状に悩んでいる方が現在どのような状況にいるか把握しましょう。

また完治を目指すのであれば、心の問題に向き合うことが不可欠です。というのも、心に不調があるから、過食や拒食といった症状が出てくるからです。

したがって、病気の根底にある問題を解決するためには、症状に対する生活の改善と並行して、当事者自身やご家族が向き合う必要があります

摂食障害の症状うつりかわり3タイプ

摂食障害になる理由は様々であり、症状の移り変わりも、治るための方法も10人いれば10通りあります。

治すための基本的な手順は、下記の記事にまとめてありますので、参考になさってください。

 

さて、カウンセリングを行なっていると、摂食障害の3つの代表的なパターンがわかってきました(全員に当てはまるわけではございません)。それぞれに対する生活の工夫と向き合うべき問題、オススメの記事をまとめました。


Aタイプ:拒食⇨非嘔吐過食⇨完治

排出行動を伴わなかったため、比較的早く回復するタイプ

拒食の状態
  • 目標体重まで痩せても、満足できない
  • 体重計に毎日のり0.1kgの増減で一喜一憂する
  • 健康に良いと言われるものしか食べられない

※ダイエッターと違うのは「食べるのが怖い」「体重が増えると死にたくなる」など、体重や体型に生活が左右される点

▼拒食期を抜け出すきっかけ

  • ご家族が心療内科や精神科を受診させる
  • 低体重のため入院
  • カウンセリングを受ける
  • 飢餓状態からの生理的食欲が爆発
  • 本当にやりたいことができたので体力を取り戻したくなる
    (仕事や学校に復帰すること)
  • 低栄養状態が続くと低代謝になり太りやすくなることを理解する
  • 低体重の期間が長ければ長いほど、反動による過食が悪化することを理解する

⇨拒食を克服するためには、体の回復のためにある程度の体重増加は必要。また、それを受け入れられる心を育てることも、完治には大切なので、この段階のでの過食傾向は治るためには必要な時間です。

※参考記事


非嘔吐過食段階の状態
  • 食欲が止まらない
  • 吐くことが怖い
  • 太った姿を見て、家から出たくない
  • 無気力 時々、拒食の頃に戻りたいと思う

▼非嘔吐過食を克服するきっかけ

  • カウンセリングを受ける
  • 自分自身に向き合い、痩せ以外のアイデンティティを見つける
  • 過活動、嘔吐などの排出行動を我慢

Bタイプ:拒食⇨非嘔吐過食+過活動+下剤⇨完治

⇨嘔吐ができないため、過活動や下剤で、痩せを維持しようとするタイプ

 ※拒食、非嘔吐過食の状態は上記を参照

過活動の状態

⇨嘔吐ができないので、過食したぶんをチャラにするため

  • 1日何時間もウォーキングをする
  • 脅迫的に運動をしてしまう
  • 座っていることに罪悪感を感じる

▼過活動を克服するきっかけ

  • 過活動による体力の限界
  • 運動する時間の確保ができない
  • 日常生活に支障が出る(座ることが困難なため)
  • 自分自身に向き合い、痩せ以外のアイデンティティを見つける
  • 通院やカウンセリングをうける
  • 過活動が過食を招く理由を理解する

※参考記事

下剤・利尿剤を乱用する状態

⇨嘔吐ができないので、過食した重みをチャラにするため

  • 過食後に規定量以上の下剤を使用する
  • 健康状態的には必要がないのに、むくみを取るために利尿剤を使用する

▼下剤や利尿剤を克服するきっかけ

  • 経済的な理由
  • 健康上の理由(低カリウムなど、健康に支障)
  • 下剤や利尿剤は脂肪を燃やす効果がないことを理解する

Cタイプ:拒食⇨過食嘔吐・下剤⇨完治

⇨痩せを維持するために、できることは何が何でもするタイプ

 ※拒食、非嘔吐過食、過活動、下剤利尿剤乱用の状態は上記を参照

過食嘔吐をする状態
 

  • 食べたものを消化したくない
  • とにかく太りたくない
  • グルメ・食べたいものがたくさんある
  • 過食をストレス発散にしている
  • チューブなどを利用して吐くことに快感を感じている

▼過食嘔吐を克服するきっかけ

  • 過食嘔吐による体力、メンタル、経済的な限界
  • 嘔吐しているのに代謝機能の異常により太り始める
  • 病院を受診、カウンセリングを受け始める

⇨過食嘔吐が長く続くほど、克服の道のりは困難になってきます。完治には周囲の手助けが不可欠。カウンセリングをうけ、ストレス発散方法や自己表現方法を模索する必要があります。自分自身に向き合い、痩せ以外のアイデンティティを見つけることが大切でしょう。

▼チューイングについて

上記に合わせ、症状別のまとめ記事も参考になさってください。

摂食障害は完治できる

「摂食障害は治らない病気」「個性の一つとして付き合いながら生きていく」と言う方もいます。しかし、私は摂食障害は必ず完治できる病気だと思います。まず、完治した状態をイメージし、希望を持って克服に取り組みましょう。

私がこのサイトに寄せられる声を通して感じるのは、1人で病気を克服しようとする人ほど、糸口を見つけることが難しいということ。そういう方は、人一倍優しいからこそ、誰にも迷惑をかけまいと、1人で耐えすぎてしまう傾向があります。もし、「病院に通う勇気や、友達に相談する勇気はないけど、誰かに話を聞いてもらいたい」と感じるのであれば、私にご連絡くださいね。

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