摂食障害は完治する?克服した状態をイメージできるかが鍵

「摂食障害をどうにかしたい」と思っている方がこのサイトを訪れていると思います。では、摂食障害が完治した状態とはどのようなものでしょうか?

また、「完治を目指す心」は必要なのでしょうか。

結論から言うと、私は「完治を目指す心」は克服する上で必要だと思います。それは、完治した状態を具体的にイメージできることで、克服のスピードが上がったり、モチベーションが上がったりするからです。

ただ、治った状態も、完治の定義についても人それぞれなので、正解はありません。誰かが定義した「完治の定義」に縛られて、それを達成できなかったり、それを達成することに恐怖をおぼえる必要はありません。

目指すところは、摂食障害による症状がゼロになること。しかし、完治したかどうかはどっちでもいいことだと思います。なぜなら、症状ゼロを達成できなくても、治ったと思えることもあるからです。

つまり、食に少しこだわりがあっても、生きづらさが少しあっても、「食に少しこだわる気持ちや、生きづらい気持ちを抱えながらでも、生きていっていいんだ」と思えれば、それはそれで克服だとも思います。その状態が「完璧を目指さなくなった」状態の照明でもあるかもしれません。

それでも、治った状態というものを知りたい方もいるでしょうし、それをイメージできることで克服のモチベーションにつながる場合もあるので、私の思う完治の状態7つを紹介します。あくまでも参考までに。

1、痩せや体型をコントロールすることで、生活が振り回されなくなること

私は摂食障害の時、生活の中でのマイルールが厳しかったです。

「1日2時間歩かなければダメ」

「1200kcalに抑えなければダメ」

「エスカレーターではなく階段で」

など、それをこなさなければ気が済みませんでした。まぁ、強迫観念があったんですよね。そのようなマイルールに囚われず気の向くままに、柔軟に生活できることが克服した状態ではないかと思います。

2、精神的に安定していること

拒食から回復し低体重から体が健康になっても、それで治ったとは言えないのが、この心の病気。

ずっと摂食障害に苦しんでいても、体重が変わらなかったり、見た目に現れない方も多くいます。

私も過食嘔吐の時は標準体重でしたが、拒食の時よりも精神的に不安定でした。

外見ではなく、内面が病気を克服しているかを判断基準にしましょう。

3、摂食障害のせいで何かを諦めなくなること

摂食の時は、イベントやデートの誘いや、仕事でプロジェクトメンバーに選ばれるなど、何かチャンスが舞い込んできても「吐いちゃったらどうしよう」「摂食の症状が悪化したらどうしよう」と、諦めることがありました。

今思えば、本当にもったいないし何より悔しい。

また、アルバイトをやめたときは、病気を言い訳に辞めてしまいました。

「私は摂食障害(うつ)だから無理」「摂食障害だからうまくできなくて当たり前」と、摂食障害を言い訳に何かを投げ出すこともなくなることが、克服したと言えるのではないでしょうか。

4、食事をあれこれ考えずに、美味しく食べられること

摂食障害の時って、食べる前に「これ●カロリーありそう、太りそう」「これ食べたら夕飯減らさなきゃ」などと、あれこれ考えてしまいますよね。

それが、「食べたいものをカロリーなど考えずに選び、美味しいと思って食べられる状態」が克服した証拠だと思います。

完治したとはいっても、私もカツ丼を目の前に「カロリー高そー」って 思うけれど、「まぁ、今日はいっか」と思って食べられるようになりました。

その「まぁ、いっか」といって、自分を許せることも、治った状態なのだと思います。

5、自分の幸せを「痩せた体」に見いだすのではなく、日々の生活の中に喜びや幸せを感じられるようになること

自分が心地よいと思うこと、楽しいと思えること、好きだと思うこと。そういうものや人が周りに増えてくると、精神的に満たされていきます。

痩せ以外に安心だと思える環境を整えることで、痩せている状態に安心感を置かなくてよくなります。

6、痩せをアイデンティティにするのではなく、ありのままの自分に自信を置くこと。

参考記事
 

7、周りの人が勝手に定義した正解や生き方に、自分の人生が左右されなくなること。

参考記事

 

憧れは、克服を加速させる

「治った先が想像できない」という状態は私も通った道でした。

でも、バイトを始めて、少しずつ社会の楽しさを知って、大学に入って自分の憧れの人に出会って、私は摂食障害を手放したくなった。私が憧れたのは、摂食障害を克服し、自分のやりたいことに果敢に挑戦していた同い年の女の子。同じ大学生なのに、おしゃれで、大人っぽくて、人付き合いもうまい。痩せ体型ではないけれど、チャーミングで美しかった。それと比べて自分は痩せにばっかりしがみついていることが恥ずかしくなった。摂食障害を手放して同じ世界を見たいと思った。

そう、「こうなりたい」と強く憧れる人に出会うことが、摂食障害を手放す大きなきっかけになります。

その憧れの人というのは痩せや食べ物にとらわれていない人がいいでしょう。内面から輝いている人、何か特技を生かして活躍している人、なんでもいいです。

 

憧れは、自分の努力を加速させます。

もちろん、摂食障害は努力だけではどうにもならない問題もあります。でも、少なからず、外に目を向け、世界の広さを知ることは、治るきっかけの一つになるでしょう。

そして、多分、摂食障害を克服した先のイメージができない方は、摂食障害の病歴が長い方が多いのではないかと思います。

摂食障害になる前の自分を忘れてしまっていたり、摂食的習慣が身に染み付いてしまっていたり。

そういう方は完治した姿は、なかなか想像できないかもしれない。

 

でも、今から始めて遅いなんてことは何一つないし、自分が想像するよりも世界はもっともっと幸せになれる方法にあふれています。

カウンセリングでは、そのイメージを一緒にふくらませ、完治した先の生活を思い描きながら、今うまくいかないことを解決していきます。

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